あなたの家にも?…空き巣の「マーキング」に注意 表札・メーターに“謎の文字”が年末年始の防犯対策【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN / 2024年12月18日 10時19分
家に人がいない時に侵入される空き巣は、年間1万2000件近く認知されています。空き巣の多くは事前に下見がなされ、入りやすさをチェックするマーキングが行われるといいます。留守にすることが増える年末年始を前に、具体的な防犯対策を考えます。
そこで今回の#みんなのギモンでは、「変なマークも 年末年始どう防犯?」をテーマに解説します。
■闇バイトの強盗受け…政府が緊急対策
近野宏明・日本テレビ解説委員
「年末年始は帰省や旅行などで家を空ける方も多いと思いますが、家でどんなふうに防犯対策をすればいいのでしょうか。17日、相次ぐ闇バイトによる強盗事件を受け、政府が緊急対策を打ち出しました」
「闇バイトの求人情報ではSNSで仕事の内容や場所を明らかにせずに『ホワイト案件』などとうたった募集が見られましたよね」
「政府はこうした闇バイトの求人情報を念頭に、労働者を募集する者の氏名や住所、業務内容などを表示していないものは職業安定法に違反し、違法であると明確にするとしています。SNS事業者にも厳格な対応を求め、そうした募集情報の削除も推進する方針です」
斎藤佑樹キャスター
「SNSも良い面はありますが、課題もたくさんありますよね」
■住居の侵入窃盗、年1万7000件超
近野解説委員
「ぜひこういう対策はしっかり進めてほしいと思います。闇バイトなどから端を発している窃盗の対策について見ていきます。警察庁のデータでは、住居に侵入する窃盗は去年1年間で認知されただけで1万7340件でした」
「そのうち、家に人がいる時に侵入する『居空き』が995件でした。そして、家に人がいて夜間など寝ている時に侵入する『忍込み』は4557件。家に人がいない時の『空き巣』は1万1788件起きています」
森圭介アナウンサー
「家に人がいる時の『居空き』は1000件ぐらいということで、単純計算で1日に3件くらい起きているということです。本当に怖い思いをされている方がたくさんいると思いますが、それでも全体で見ると空き巣が多いんですね」
■表札にシール、ガスメーターに文字
近野解説委員
「旅行や帰省で出かける方はこれから多いと思いますが、特に空き巣で注意が必要なことがあります。防犯アドバイザーの京師美佳さんが相談を受けて見に行ったところ、表札に謎の小さなシールが貼ってありました」
「ガスメーターの上の部分には、手書きで『WC 16-20』と書き込まれていました。これは『女性・子ども16時~20時不在』という意味のようです」
森アナウンサー
「ガス会社の方が書いたんじゃないということですか?」
近野解説委員
「空き巣によるマーキングの可能性があるといいます」
「大手警備会社によると、空き巣の多くは住んでいる人に発見されるリスクを下げるために、事前に下見して侵入しやすさをチェックし、マーキングするようです。闇バイトの凶悪な強盗でも下見はあったと聞いています」
■謎の記号やローマ字が…どんな意味?
斎藤キャスター
「そう言われてみれば、きょう出てくる時にドアノブにシールが貼ってありました。それがマーキングなのかどうかはわかりませんが、文字と数字が書いてありました。怖いですね」
近野解説委員
「どういう文字がどういう意味なのか。ALSOKによると『M』『W』『S』『F』などのローマ字や、『ル』『学』といった謎の頭文字、『○』『×』『△』のほか、色のついたシールもあります」
「『M』は男性、『W』は女性、『S』は独身、『F』はファミリー、『ル』は留守、『学』は学生、『○』は可能性あり、『×』はダメ、『△』」はもう一息という意味です」
「黒のシールは侵入が厳しい、白のシールは侵入可能性がある、ということを指しています。こういう記号などの組み合わせでメッセージにしていることがあるようです」
刈川くるみキャスター
「ここまで細かいと、高齢者や女性の単身の家が狙われやすくて怖いですし、私もシールが貼ってあったことがありました。何かわからないのですぐ外したんですけど、もしこうった記号を見つけたらどう対処するのがベストですか?」
近野解説委員
「防犯アナリストの桜井礼子さんは『マーキングじゃないかと思ったら写真を撮って警察に通報する。消していいかどうか、警察の指示を待ってから消すのがいい』と話します」
「こういうマーキングはポストやインターホン・表札・玄関ドアのほかにも、水道やガスのメーターなど、裏側や下、横などあらゆる所に書いてある可能性があるので、四方八方から注意して見てほしいということでした」
鈴江奈々アナウンサー
「普段生活していて水道やガスメーターの裏側は絶対見ないので、あえて見てチェックしたいですね」
■年末年始の防犯対策、何に注意?
近野解説委員
「ではこれから家を空けることが多い年末年始、特に何に気をつければいいのか。桜井さんによると、長い間留守にしていることがわかってしまうのを避けるために、通りから見える窓の雨戸やシャッターはあえて閉めずに出かけてほしいということです」
「一方で通りから見えない側、建物の後ろの方の窓や死角になる部分はしっかりと雨戸やシャッターを閉めておく」
「車で出かけると駐車場やガレージが空になるので、あたかも今外から帰ってきたと言わんばかりに自転車をポンと真ん中に置いておくと、『家の中に人がいるかもしれない』と思わせる効果が出てきます」
森アナウンサー
「生活感をあえて出すということですね」
鈴江アナウンサー
「(自転車を)きっちり止めるんじゃなくて、今帰ってきたよという雰囲気にしておくということですね」
近野解説委員
「端っこの、片付けるべき場所にピタッと置かないことがポイントのようです」
森アナウンサー
「子どもに『ちゃんと片付けなさい』と言っちゃってました」
近野解説委員
「いろんなやり方がありますが、私も『ここまでやらなきゃいけないのかな…』と思ったんですが、今やとにかく、我が家だけは大丈夫ということが通用しない世の中になっていますから、しっかりと備えて無事に新しい年を迎えたいと思います」
(2024年12月17日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
【みんなのギモン】
身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)
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