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【箱根駅伝】絶対的エース吉田礼志が別行動…中央学院大が狙った「チーム力向上」 “全員駅伝”で目標は5位

日テレNEWS NNN / 2024年12月20日 9時0分

予選会でも躍動した中央学院大学のエース吉田礼志選手(写真:日刊スポーツ/アフロ)

2025年1月2、3日に行われる箱根駅伝。第101回を数える今大会で、中央学院大学は2年連続24回目の出場です。

中央学院大学は、1994年の第70回大会で初出場して以降、今回で24回目、これまで最高3位(第84回)の成績を残す駅伝強豪校です。

前回の第100回大会は9区で無念の繰り上げスタート。近田陽路選手(当時2年生)は母校のタスキをつなげず、涙を流しました。

100回大会では9区を走った近田陽路選手(当時2年)で母校のタスキが途切れる

涙を力にー。それから約2か月後に行われた日本学生ハーフマラソン選手権大会では、近田選手が積極的な走りで2位表彰台へ。「箱根での悔しさっていうのが一番大きいと思うので、そこから力を得ているのでよかった」と笑みを浮かべました。

■“エースに頼らない”チーム力の底上げを図る川崎監督

チームを率いる川崎勇二監督は、「今年のチームはご存知のように吉田礼志が中心のチーム。その中で3年生の近田とか出てくれておりますので、なんとか吉田抜きでも戦えるチームを目指している」とチーム力の底上げに期待します。

監督が名前を挙げた4年生の吉田礼志選手は、10000mで27分47秒01、ハーフマラソンは1時間00分31秒の記録を持つ、チームの絶対的エース。

そんな吉田選手に頼りきりだったこれまでのチームに対し、川崎監督はあえて吉田選手を実業団の合宿に参加させ、チームと別行動を指示。残った選手へ自立を促しました。

吉田選手は「自分がキャプテンとして、エースとしてチームをまとめるっていうのが、僕の役割だと思っていたので、最初監督に言われた時は不安ではあった」と不安を口に。それでも「チーム力が無いと個々の力があるだけじゃ勝ってはいけないので、ほかの選手を信じたいなと思っています」とチームの奮起を待ち望みました。

■仲むつまじい寮生活 主将・吉田礼志も苦笑い

今年7月、大学も選手を後押し。総合力アップを目指す中央学院大を支える新たな寮が誕生します。大学のキャンパスに隣接した新施設での生活に、選手たちは思い思いの方法でリラックスしていました。

寮内には酸素カプセルが完備。近田選手は「筋疲労がとれるっていう感じではなってる。僕ちょっと鈍感なんであんまり感じないですけど」と笑顔を見せます。

新設された食堂では、4年生の堀江峻介選手がこん身の食レポをすると、吉田主将が笑顔で「10点」と評価。共同生活で絆を固く結んでいきました。

同期の堀江峻介選手の食レポに笑いをこらえるキャプテン吉田礼志選手

そして、2年連続となる本戦出場をかけた10月の箱根駅伝予選会。季節外れの酷暑の中、各校に脱水症状などのアクシデントが相次ぎますが、エースの吉田選手は日本人トップとなる個人10位でフィニッシュ。仲間を待ちます。

前回大会の悔しさをバネに実力をつけてきた近田選手は、吉田選手の背中を必死に追いかけ、チーム2位となる個人18位。チーム一丸で全体5位に入り、2年連続の切符をつかみました。

吉田選手は自身3度目の箱根路へ決意。

「前回のリベンジという意味でも2区を走りたいと思っている。区間賞をもちろん目指して、タイムとしては1時間6分30秒を最低目標にして、チームで5位というのを目標にしていきたい」

頼りになるエースは、頼もしさの増したチームメートとともに全員駅伝で箱根に挑みます。

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