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【高校サッカー三重全力応援】津工業の新たな時代へ!「津工業」を応援したい5つのこと

日テレNEWS NNN / 2024年12月26日 6時45分

選手権全国大会に出場する津工業イレブン

三重県の県庁所在地、津市にある工業高校の県立津工業高校。12月28日に開幕する全国高校サッカー選手権大会に三重県代表として出場します。

初戦は12月31日の2回戦で、前回大会全国ベスト4の結果を残した東京A代表の私立堀越高校と駒沢陸上競技場で対戦。

国立競技場での開幕戦を戦った101回大会以来、2大会ぶりの選手権全国大会に出場する、三重県代表津工業の応援したい5つのポイントを紹介します。

1.創立100年を超え、他分野で貢献

1917年(大正6年)に津市立工芸学校として創立。100年を超える歴史を持つ津工業高校。生徒数は3学年で約680人。このうち95%以上が男子生徒です。

映画「浅田家!」のモデル、写真家の浅田政志さんは津工業のOBとして知られています。

またスポーツではヨット部が国スポなどで全国制覇を達成している強豪。このほか津工業は全国の高校生がごみ拾いを競い合う「スポGOMI甲子園」の初代王者ですが、当時優勝チームはサッカー部で構成されていました。スポーツ、文化、他分野での活躍を見せる学校が津工業高校です。

2.国立競技場での開幕戦以来2大会ぶりの出場となるサッカー部

サッカー部の創部は1948年。過去夏のインターハイには3度、選手権全国大会は今大会を含め4回目の出場となります。

選手権では、藤田 一豊前監督のもと2回目の出場となった第86回大会で全国ベスト4を達成、旧・国立競技場のピッチに立ちました。

ショートパスを中心としたパスサッカーと個を生かした攻撃的なサッカーは全国から大きな注目を集め、パスサッカーは津工の代名詞となりました。

さらに15大会ぶりの出場となった101回大会では、抽選の結果、現在の国立競技場で、東京の私立成立学園と開幕戦を戦い、三重県の学校で、新・旧の国立競技場でプレーした唯一の学校となりました。

2大会ぶりの出場となる今大会は、まず初戦の2回戦を突破し、新年を全国大会で迎えることを目標としています。

3.延長戦の末敗れたインターハイ予選の悔しさ

2大会ぶり4回目の選手権全国大会をつかんだ津工。三重県大会の準々決勝と決勝の2試合でPK戦を制しつかんだ夢舞台でした。

県立四日市工業との決勝戦では、相手のコンパクトな守備に苦しみ、前半12分に先制を許した津工。ゲームキャプテンでエースの土谷 飛雅選手(3年)は「失点したあと、みんなで集まって話し合った。そこで一体感が生まれた」と振り返ります。

すると前半27分、1年間を通して磨いてきたセットプレーから、相手のクリアボールを林 叶希夢選手(2年)がダイレクトで右足を振りぬき同点に。延長戦に突入した試合では、多くの選手が足をつらせながらもサイドを起点にチャンスを作り100分間を戦い抜きました。

土谷選手は「インターハイ予選決勝の延長戦で敗れた悔しさが大きな力になった」と話します。津工は今年度、夏のインターハイ予選の決勝で私立三重を相手に、スコアレスのまま突入した延長戦で失点。0-1で敗れ、全国大会を逃していました。

夏の悔しさを胸に戦い抜き、迎えたPK戦では絶対的な守護神、GK中尾 楓汰選手(3年)が2本PKをストップする活躍を見せるなど、激闘の決勝戦を制した津工が2大会ぶり4回目の選手権全国大会出場を決めました。

4.津工の新たな「パスサッカー」と「個」の意識

津工の代名詞はショートパスを中心としたパスサッカー。藤田 一豊前監督からチームを引き継ぎ、就任8年目を迎えている片野 典和監督は「現代サッカーのスピードに合わせた新たな津工のパスサッカーを目指している」と話します。

ショートパスだけでなく、長いボールを組み合わせ、スピード感を意識したサッカーへの進化を目指しています。その中で今年度のチームが意識したのが「個」の力です。

2大会前の開幕戦以降、全国の強豪校と練習試合を組む機会が増えたという津工。

全国レベルのプレースピード、高い強度のプレーを経験する中で、パス精度、ボールを置く位置、状況判断、選手がそれぞれプレーのレベルアップを意識して強くなってきたチームです。

片野監督「2大会前、開幕戦で敗れて感じたのは、最後は個の力ということ。ドリブル、シュート、パス、最後の最後は選手の個の力で勝負が決まる。選手たちには違いを作れ!と何度も言ってきました」と話します。

津工の新たなサッカーが全国にどれだけ通用するか大きな注目が集まります。

5.2年生主体のチームと3人のキャプテン

今年度の津工は2年生主体のチーム。三重県大会の決勝戦は2年生が8人、3年生が3人の先発メンバーで臨みました。

2大会前の開幕戦、応援席で声援を送っていた1年生が今の3年生です。しかし1年生大会に当たるリーグ戦では全く結果を出せず、監督から「史上最弱」を告げられていた世代。1年の時からトップチームにいた土谷選手、中尾選手、そして岸 修斗選手(3年)の3人は「いつか見返してやろう」と誓っていました。

一方、今の2年生は2大会前の津工にあこがれて入学してきた世代。能力の高い2年生の世代が入学したことで、徐々に結果が出るようになったと言います。土谷選手、中尾選手、岸選手の3人がキャプテンとなり、後輩たちをまとめ、夢の全国大会をつかみました。

今の3年生は「2年生がいなければ絶対に勝てなかった。2年生たちが入ってきてくれたことに感謝している」と話し、2年生は「優しくしてくれた3年生、試合に出られていない3年生のために勝ちたい」と話します。

ピッチ、ベンチ、応援席、世代を超えた一体感で目指す「津工の新たな時代」

まずは新年を全国で迎えることを目標に、津工が12月31日の2回戦、堀越との一戦に臨みます。

(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/三重テレビ放送)

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