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春を越せない?続投? 少数与党「石破政権」いつまで……国会議員ら100人に緊急取材 “ポスト石破”1位は【#みんなのギモン】

日テレNEWS NNN / 2024年12月26日 11時25分

日テレNEWS NNN

「石破政権はいつまで続くのか」という声が、永田町ではよく聞かれます。石破政権の来年を占おうと、国会議員ら100人に「来春に退陣」「6月末に退陣」「7月以降も続投」のどれだと思うか質問。「ポスト石破」は誰が適任かも聞き、回答を分析しました。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「少数与党 石破政権来年どうなる?」をテーマに解説します。

■緊急アンケート 3つの選択肢の意味

日テレNEWS NNN

平本典昭・日本テレビ政治部記者(官邸キャップ)

「永田町では、取材していても『石破政権が来年いつまで続くのか?』という声をよく聞きます。2025年、石破政権がどうなるのかを占うため、日本テレビでは政治部の総力を挙げて国会議員ら100人に緊急アンケートを実施しました」

「与党と野党でそれぞれ40人、官僚が20人。世代も若手からベテランまで幅広く聞きました。ずばり、石破政権はいつまで続くのか。選択肢は3つ。1つ目は『来年春で退陣』、2つ目は『6月末で退陣』、3つ目は『7月以降も続投』で、どれだと思うか質問しました」

鈴江奈々アナウンサー

「時期はいろいろあると思いますが、選択肢がこの3つのタイミングになっているのは何か意味があるんですか?」

平本キャップ

「取材していても、だいたいこの3つの選択肢を聞くことが多いんですよね。それぞれ意味があります」

■最も多くの回答を集めた選択肢は?

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平本キャップ

「1つ目の『来年春』というのは3月と関係します。政府与党は3月末までに予算の成立を目指します。そのためには衆議院を2月末頃までに通さないと、黄色信号がともってしまいます」

「しかし今の政権は少数与党です。そのため与野党の攻防が激しくなり、与野党には『予算の成立と引き換えに石破首相が退陣する可能性がある』との声があります」

桐谷美玲キャスター

「首相をやめることが予算を通すことの引き換えになるものなんですか?」

平本キャップ

「確かにそう思うかもしれませんが、今回だけではなく、過去にもこういったケースはありました。それだけ政権にとって予算を通すことが大事です。一番大事な予算を通すために、自分たちにも一番大事な首相の首を差し出す話になるというわけです」

「2つ目の選択肢は、通常国会の会期末の6月と関係してきます。6月22日の見通しですが、会期末には内閣不信任案が提出されることが予想されます。これまでは否決されることが多かったんですけれども、それは与党が多数を占めていたからです」

「今は少数与党で、逆に言うと多数野党です。提出されると、これまでになかったことですが可決される可能性があります。そのため今回は会期末が注目です」

「3つ目の選択肢について、来年7月下旬の見通しで参議院選挙が予定されています。石破さんが首相・自民党総裁のまま参院選を戦うのが3つ目のシナリオです」

森圭介アナウンサー

「実際に政界でも、この3つは有力視されているんですか?」

平本キャップ

「取材していてもこの3つをよく聞くので、(アンケートでも)聞いてみました。アンケートの結果は、1つ目の『来年春で退陣』は19人、2つ目の『6月末で退陣』は17人、3つ目の『7月以降も続投』は一番多い64人でした」

鈴江アナウンサー

「1つ目の『来年春で退陣』と2つ目の『6月末で退陣』と答えていたのは、多くが野党の議員の皆さんなんですか?」

平本キャップ

「与党・野党ともにだいたい同じ割合なんですが、詳しく調べてみました。3つ目の『7月以降も続投する』と回答した議員は与党より野党の方が多かったんです」

■退陣を予想する議員たちの意見は

日テレNEWS NNN

平本キャップ

「『来年春で退陣』と回答した議員からは、どんな意見があったのか。自民のベテランからは『石破政権を本気で支える人が党内にいない。崩れだしたら早い』と指摘。野党の中堅議員は『閣僚のスキャンダルなどが出れば政権は春を越せないだろう』と言います」

「『6月末の退陣』と答えた人からは『地元でも参院選は石破首相では厳しいという声が多い』(自民の若手議員)、『自民党は選挙で勝てるトップにかえるだろう』(野党の中堅議員)といった声が多く出ていました」

■「ポスト石破」に総裁選で戦った面々

日テレNEWS NNN

忽滑谷こころアナウンサー

「ここまで風当たりが強いとなると、ポスト石破さん、次は一体誰になるのかというのも注目されますよね」

平本キャップ

「石破首相がやめるとなれば総裁選、ポスト石破ということになります。誰が適任か、これも100人に聞いたところ、前回の総裁選で戦ったメンバー(の名前)が多く出ていました」

「(アンケートで)6人が挙げて3位だったのが小泉進次郎さんと小林鷹之さん、14人で2位だったのは前回の総裁選でも2位だった高市早苗さん。18人で1位だったのは、今の官房長官の林芳正さんです」

「選んだ理由として『少数与党では実力派の林さんが適任』(自民のベテラン議員)、『緊急登板となれば実力と経験がある林さんしかできないだろう』(別の自民のベテラン議員)といった意見がありました」

「林さんはこれまでも、突然の閣僚の辞任などによる緊急当番が多くありました。誕生日は1月19日で、119番の緊急通報と同じ数字です。林さん自身も、緊急登板が得意だと言っています」

「(アンケートで名前が挙がった)他の顔ぶれでは加藤勝信さん、茂木敏充さん、そして岸田前首相の再登板という声も出ていました」

鈴江アナウンサー

「総裁選となれば自民党の中からの立候補になりますけれども、ガラガラポンがあって野党の中から次の国のリーダーを、という話は野党議員の皆さんからも出てこなかったんですか?」

平本キャップ

「(10月の衆議院)選挙が終わった後は野党と連立を組んで、野党のトップを首相にという声はありましたが、最近は聞かなかったですし、今回そういった声は出ていなかったです」

森アナウンサー

「だからこそ、(退陣時期についての)アンケートで一番多かったのが『7月以降も続投』になるわけですね」

平本キャップ

「ただ参議院選挙の結果が良いか悪いかで政権運営にも影響が出てきますから、まずは参議院選挙までは石破さん、その後どうなるのかは来年の1つの焦点なのかなとは思います」

■「7月以降も続投」が最多だったワケ

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鈴江アナウンサー

「『7月以降も続投』と答えた人が多かったのは、どういう理由があるんでしょうか?」

平本キャップ

「理由は2つあるとみています。1つ目は、野党がバラバラという点です。今は国民民主党は103万円の壁を、日本維新の会は教育無償化などを最優先として与党側との協議を続けています」

「一方、与党側からは『野党がバラバラ』という指摘があります。与党と国民民主党・日本維新の会とは協議を始めていますが、まとまって与党側に攻勢を強めることができないのではないかという声があるわけです」

■政権発足直後は「“らしさ”失った」

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平本キャップ

「2つ目は、石破首相の変化という点です。政権発足直後は『石破さんらしさを失った』などと言われていましたが、12月の臨時国会では“らしさ”を取り戻したという声もありました。これが、来年もう少し続くのではないかという声の1つの要因だったと思います」

鈴江アナウンサー

「まだまだ厳しい政権運営は続きそうですよね」

平本キャップ

「厳しい政権運営は続きますが、“らしさ”が出てきている中で、ある首相周辺は『少数与党の国会にも慣れてきた。年明けには新しい政策を打ち出して、ピンチをチャンスに変えていきたい』と話します」

「守りから攻めにどこまで転じていけるのかが、来年のカギになるとみています」

(2024年12月25日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】

身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト

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