【高校サッカー和歌山全力応援】「考えるサッカー」でつかんだ夢切符 「入念な準備」で全国1勝、その先へ…!
日テレNEWS NNN / 2024年12月27日 7時0分
『現在のサッカーの起こりと和歌山県』
「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録20周年を迎えた和歌山県。その和歌山県に、日本サッカー協会のシンボルマーク「八咫烏」を祀る熊野那智大社、飛瀧神社があります。
和歌山県には、明治期に、サッカーを日本に紹介し、その普及に大きく貢献した中村覚之助という人物がいます。中村は、那智勝浦町出身で、東京高等師範学校(現:筑波大学)4年生の時に英語の「アッソシェーションフットボール」を翻訳・編纂して、「ア式蹴球部」を創設。これが日本最初のア式フットボール(現在のサッカー)のチームであると言われています。
中村は、日本で最初の対外試合を行うなどして、現在のサッカーの普及に尽力したと言われています。日本サッカー協会のシンボルマークの図案の発案者は、中村覚之助の師範学校の後輩が作成したということで、「和歌山県」と「日本サッカー」の歴史は古より縁があるとされてます。
その和歌山県和歌山市に学校を構えるのが12月28日に開幕する第103回全国高校サッカー選手権大会に和歌山代表として出場する近大和歌山です。
12月31日の全国大会2回戦では茨城代表の明秀日立とニッパツ三ツ沢球技場で対戦します。その近大和歌山の応援したい5つのポイントを紹介します。
1.文武両道 目指すところは「難関大学進学」と「全国大会出場」
近大和歌山は、難関大学を目指す県内有数の中高一貫校としても知られ、大学受験などのために3年生が卒業式を欠席することなく揃って卒業できるよう、式典は、和歌山県で最も早い1月に行われます。一方でサッカー部をはじめとして、ラグビー部などは全国レベルで、この冬も、4年連続の全国高校ラグビー大会出場を決めています。
2.初芝橋本との決勝を制し2大会ぶり10回目の選手権出場を決める
11月に行われた全国高校サッカー選手権大会和歌山決勝。相手は、ファジアーノ岡山のJ1昇格に大きく貢献するゴールを決めた末吉塁選手の出身校で、前年度の和歌山大会を制した初芝橋本でした。
近大和歌山は、1点を追う前半37分中俊哉選手(3年)が同点ゴールを決め、追いつきます。後半にコーナーキックから岩﨑惺選手(3年)が押し込み、2大会ぶりの選手権出場を果たしました。
3.「先輩の背中に憧れた選手が、3大会ぶりの全国1勝を手繰り寄せる」
3大会前の第100回記念大会では、1回戦で当時優勝候補と目されていた千葉代表の流経大柏と対戦。PK戦の末勝利を収め、2回戦では静岡学園に敗れたものの、0対1と善戦しました。この試合を人一倍喜んでいた選手が今大会のイレブンの中にいます。フォワードの小嶺李王選手(3年)です。
当時、近大和歌山の中学3年生だった小嶺選手は、先輩達の躍進に、「マジで嬉しかった。自分達のサッカーでも全国で通用するんだな。次は自分が背中で示したい」と思いを強くしたそうです。あれから3年。先輩達の背中に憧れた小嶺選手が、あの冬以来の近大和歌山選手権1勝を手繰り寄せてみせます。
4.徹底した選手に「考えるサッカー」
藪真啓監督が目指すのは「考えるサッカー」。年2回フィジカル測定を行って全国値と比較することで、現在地を確認させるトレーニングを続けています。練習や練習試合などでは、選手にGPSを装着させ、活動時間、運動量、試合での移動方向などを数値化し、チーム内で反映。課題を洗い出し、プレーの目標設定に役立たせています。
藪監督は日頃から「準備が全て」と選手に語りかけ、選手たちに移動時間にそれらをチェックさせることで時間を有効活用し、常に「考えるサッカー」に努めています。
5.藪真啓監督の働きかけで「学校の伝統」となった「ラグビー部との友情応援」
近大和歌山の和歌山大会での名物は「サッカー部とラグビー部の友情応援」です。例年サッカーとラグビーの全国大会出場をかけた和歌山大会決勝は、日程が前後するため、近大和歌山では、お互いに応援スタンドにかけつける「友情応援」を行っています。
これを始めたのが、近大和歌山サッカー部OBの藪監督です。高校生の時、当時から親交のあった1学年下のラグビー部員だった田中大仁さん(現近大和歌山ラグビー部監督)に働きかけ、その年から「サッカー部とラグビー部の友情応援」が「学校の伝統」となりました。
藪監督は、自らが始めた「友情応援」について「共に全国を目指す仲間が、同じ舞台、同じピッチでプレーしている。置かれている状況は同じなので、応援にも熱が入る。自分達のプレーにも還元できる。始めてよかったと思っている」と振り返ります。
今年は、サッカー部とラグビー部がそろって全国大会出場を決めた近大和歌山。和歌山での「友情応援」を胸に、共に全国での躍進を誓います。
近大和歌山の初戦は12月31日に行われる明秀日立との2回戦。強豪校相手に、入念な準備、考えるサッカーで、「未来へ繋ぐ全国大会1勝」をつかみとります。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/テレビ和歌山)
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