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【高校サッカー・大阪全力応援】激戦区・大阪を快勝した「阪南大学高校」を応援したい5つのこと

日テレNEWS NNN / 2024年12月27日 6時30分

選手権全国大会の切符を手にした阪南大高サッカー部

大阪の南部・南河内地域の松原市に位置し、近鉄「高見ノ里駅」から徒歩10分ほどの所にある「阪南大学高校」。

12 月 28 日に開幕する第103 回全国高校サッカー選手権大会に加盟200校を超える激戦区・大阪府の代表として出場。12 月 31日に初戦となる2回戦では、NACK5スタジアム大宮で新潟代表・新潟明訓と対戦します。

3年ぶり3度目の選手権全国出場となる大阪府代表・「阪南大高」の応援したい5つのポイントを紹介します。

1.かつては野球部、近年はサッカー部・バスケ部が学校を引っ張る

旧・大鉄高校時代には土井正博さん、福本豊さんなどプロ野球名球会入りのレジェンドも輩出している阪南大高。

近年はサッカー部・バスケットボール部が力をつけています。その中でサッカー部は今年夏のインターハイに出場。初戦で熊本の強豪・大津を破って全国で勝利を上げました。

そしてバスケットボール部も夏の全国に続き、冬の全国大会、12月23日から東京で開催される「ウインターカップ」に出場が決定。サッカー部・バスケットボール部とダブルで夏冬全国大会出場を決めています。ダブル夏冬出場は学校史上初の事です。

2.100回大会得点王 最多得点記録保持者 鈴木章斗選手がOB

1964年創部のサッカー部。現在は学校から徒歩3分ほどのところにある人工芝のグラウンドで部員109人が練習をしています。ただ浜田豪監督が就任した25年前には土のグラウンドで当時部員の3年生はわずか6人だったそうです。「就任当初は野球部の伝統のすごさ、力を感じた」と浜田監督も当時を振り返っています。

2008年に強化クラブに指定。その1期生が河田篤秀選手(現・群馬)。阪南大学を経てOBのJリーガー第1号となりました。その後2015年度卒:小松拓幹選手(現・讃岐)。2016年度卒:村瀬悠介選手(琉球⇒現・JFL岡崎)。2017年度卒:小川大空選手(現・愛媛)。2018年度卒:和田育選手(現・沼津)。2019年度卒:高木践選手(現・清水)。2021年度卒:鈴木章斗選手(現・湘南)。合計7人がプロの道に進んでいます。

選手権100回大会では鈴木章斗選手が3試合で7ゴールを挙げ、記念すべき100回大会の得点王に輝きました。中でも2回戦・奈良育英戦での“1試合5ゴール“は首都圏開催となった1976年度以降の選手権における「1試合最多得点記録」として今も歴史に名前が刻まれています。

3.圧倒的な攻撃力が武器 強豪・履正社相手に5-0の快勝

11月9日に行われた大阪大会決勝。相手は5年連続大阪の決勝にやってきた強豪・履正社高校。2年前のチャンピオンです。100回大会3-0で阪南大高が勝って以来となる両校の決勝戦は見ごたえ十分の試合となりました。

前半は両チーム、チャンスシーンを多く作るものの得点動かず0-0。ただ後半に入ると阪南大高が本領を発揮します。

後半13分、左サイドで伊藤成康選手(2年)、梅原翔久選手(2年)が崩してエリア内に進入しマイナス方向のパス。チームのキャプテン、絶対的な柱の福本一太選手(3年)がダイレクトでシュートを放ち先制。「影響力のある一太の先制点でチームに火が付いた」と浜田監督が試合後語ったようにここから阪南大高の猛攻が始まります。

阪南大高キャプテン福本一太選手の先制ゴールのシーン

後半19分、自陣ゴール付近でマイボールにしてから縦パス、スピードのある硲冬真選手(3年)が一瞬で相手ゴール付近に進入し、中央から上がってきた岡田翔太郎選手(2年)の美しいミドルシュート。放送の解説を務めた元日本代表FW・大久保嘉人さんも大絶賛のゴールで2点目を上げます。奪ってからわずか10秒という電光石火の一撃となりました。

3点目はコーナーキックからニアで硲選手が頭で合わせ、4点目は途中投入の瀬尾優斗選手の右足。ダメ押しの5点目は硲選手のストライカーらしい右足のシュート。様々な得点パターンで5点を奪った阪南大高。まさに今年の攻撃力の高さを象徴するような後半の40分でした。

阪南大高は勝ち上がり5試合全て違うスタメン。22得点2失点。層の厚さ・破壊力のある攻撃を見せつけた大阪大会でした。

4.年によってサッカースタイルは変わっても、安定した性格の選手が多い阪南大高

「阪南大高=“伝統のコレ“というスタイルがなく、”その年の選手の特徴に合わせたサッカー“をするのがスタイル」と語る浜田監督。サッカースタイルは「その世代の選手たちがどう生きるか」を考えて毎年変化します。

その中で例年変わらないのは「安定した性格の選手が多い事」と浜田監督は語ります。「阪南大高にはスポーツクラスがないため、キチンと学校生活を送って勉強に取り組み、サッカーに打ちこむ。これを当たり前にできる選手が前提。そういう選手がサッカーを生活の1番目に置いて取り組む。これが阪南大高の求めている姿で今年はそういう自立した選手が多い」と浜田監督は話しています。

5.チームの絶対的な心臓 キャプテン福本一太選手

その象徴的な選手がキャプテンの福本一太選手です。近年で唯一1年生の春からレギュラーを務めています。ボランチとして攻守全てに関わり非常に広いプレー範囲を持った選手です。大阪大会でも決勝の先制点を含む5ゴールを挙げています。

福本選手の座右の銘は「本気とは、誰も見ていない所で本気であり続けられること」小学生の頃、お母さんに買ってもらったサッカーゴールに付属していたポストカードに書かれていた言葉です。今も自分の部屋にその言葉を貼って心を奮い立たせていると言います。

毎日自宅ではお母さんと一緒に体幹トレーニングに励み、チームのオフの日でも必ずグラウンドに出て自主練習をする福本選手。「オフの日でも練習をやらないと気持ちが悪い。これだけ本気でやって来たんだから苦しい時にもまだ頑張れるという支えになる」と話しています。

福本選手の影響を受けて早朝の自主練習をする選手も増えている阪南大高の選手たち。仲間に背中を見せるタイプのキャプテンで非常に強い影響力を持ちます。「小さい頃から憧れたのが選手権。国立に立ちたい」と語る福本選手。

決勝で先制ゴールを決め喜ぶ阪南大高キャプテン福本一太選手

大阪府勢の決勝進出は、1973年度の第52回大会「北陽」の優勝が最後。首都圏開催以降はベスト4進出が最高成績で、決勝進出チームはありません。加盟200校を超える全国屈指の激戦区・大阪代表「阪南大高」が大阪の歴史を塗り替えるのか。

全国での、そして国立での“阪南大高旋風”が楽しみでなりません。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/読売テレビ)

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