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バイデン氏ら提訴にアメリカ側反発、トランプ次期大統領も… 日本製鉄会長「勝訴のチャンスはある」

日テレNEWS NNN / 2025年1月7日 18時49分

日テレNEWS NNN

日本の鉄鋼大手・日本製鉄が、アメリカのバイデン大統領などを相手取り、異例の訴訟に踏み切りました。日本製鉄はアメリカの鉄鋼大手「USスチール」の買収を計画し、両者合意していましたが、アメリカのバイデン大統領が買収計画について阻止する命令を出しました。日本製鉄はその命令を不服として、無効を求める訴訟を起こしました。日本製鉄の会長は7日に会見で「諦める理由も必要もない」と、強い口調で訴えました。

   ◇

日本製鉄 橋本英二会長

「バイデン大統領によって本件(買収計画)についての禁止(中止)命令が出されたが、本件は当社の経営戦略上の最重要マター(事項)であるだけでなく、日本およびアメリカ両国にとって極めて有益であると確信しています。米国での事業遂行を決して諦めることはありません。諦める理由も必要もない」

買収計画の中止命令を出したバイデン大統領などを相手に、命令の無効を訴え裁判を起こした日本製鉄。中止命令の理由は“安全保障上の問題”ですが…

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日本製鉄 橋本英二会長

「そもそも問題なく承認されてしかるべきものが、1年以上このようになった。本当に安全保障上の問題があるのであれば、とっくの昔にバイデンはこれを承認しないと判断できた。しかしながらバイデンの不当な判断によって結論が出た」

思わず、バイデン大統領を“呼び捨て”で批判する場面もありました。

記者から、訴訟が長引いた際のリスクについて質問されると…

日本製鉄 橋本英二会長

「世界の(鉄鋼需要の)5割以上を占める中国経済の停滞、鉄鋼の過剰生産、安値輸出の拡大で、世界中の鉄鋼業が大変な状況にあるので、この買収実現を通じた両社のパートナーシップは、それを解決する唯一の手段なんです。ということで(USスチールへの)2兆数千億円の投資プラス追加の設備投資に踏み切ったわけですから、少々のことでぐらつくことはない。それを諦めなきゃいけない理由も必要もない。これが最善の道であると確信しているわけであります。勝訴のチャンスはある」

日本製鉄が勝ち目はあるとして踏み切った、今回の裁判。アメリカでは反発の声もあがっています。

日テレNEWS NNN

バイデン大統領と同じく買収阻止に動いたとして、日本製鉄が提訴した全米鉄鋼労働組合のマッコール会長は「根拠のない申し立てに対して断固反論していく」としています。

そして1月20日に正式に大統領に就任するトランプ氏は、「(USスチールは)関税によって高収益になり価値がある企業になるのに、なぜ今、売却したいのか」と、買収ではなく、関税の引き上げによってUSスチールの経営を改善すると自信をみせました。

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こうしたトランプ氏の姿勢について日本製鉄は…

日本製鉄 橋本英二会長

「関税政策だけで産業が強くなるとは決して思いません。この(買収)プロジェクトがUSスチールをいかに強くし、将来的に繁栄させるし、米国鉄鋼業の強化にもつながり、米国産業全体の強化にもつながる。それをきちっと説明していく」

同盟国の一企業がアメリカ大統領を訴えた今回の裁判。停滞した買収計画を再び進めることができるのでしょうか。

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