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トランプ政権発足前に…なぜ?日本“外交キーマン”が退任

日テレNEWS NNN / 2025年1月8日 7時0分

2023/11/9 王毅外相との会談のため中国を訪問した秋葉氏

今月20日にアメリカでトランプ政権が発足するのを前に、日本の“外交キーマン”秋葉国家安全保障局長が退任する。なぜ?このタイミングで、石破外交への影響は?

■広島G7サミット、日中首脳会談など“陰の立役者”

政府の外交・安全保障政策の司令塔「NSC(国家安全保障会議)」の秋葉剛男局長が今月退任する。秋葉氏は2021年7月から3年半にわたり、菅元首相、岸田前首相、石破首相の下で日本外交の最前線で各国要人との交渉にあたった。2022年12月には安保関連三文書の改定を主導。2023年5月のG7広島サミットでは、米側に慎重論が根強かったバイデン大統領の原爆資料館の訪問をめぐり水面下の調整に奔走。昨年11月の石破首相と習近平国家主席との日中首脳会談の実現に向けては、中国を訪問し王毅外相と交渉にあたった。「アメリカ、中国などの“外交キーマン”と秋葉氏との信頼が首脳外交を支えた」(政府関係者)「外交官としての豊富な経験と、幅広いネットワーク、交渉力が武器」と評価する声が多い。別の自民党幹部は「海外の要人との交渉に加え、安保関連三文書では与党公明党との調整にも尽力した。“岸田外交”は秋葉氏なしでは語れない」とも振り返っている。

2024/4/10 岸田首相の公式米国訪問時 秋葉氏とバイデン大統領

■なぜ?いま、退任…トランプ政権発足で日米関係への影響は?

2025年、日本外交はアメリカのトランプ政権発足で不透明感が漂う。なぜ?この大事な時期に“外交のキーマン”が退任するのか。アメリカ政府要人の中で、秋葉氏が最も良好な関係を築いたのはバイデン政権で安全保障担当をつとめたサリバン大統領補佐官だ。

ここ数年、良好な関係を築いたバイデン大統領と岸田首相。度重なる日米首脳会談に加え、2023年8月のキャンプ・デービッドでの日米韓首脳会談、2024年4月の岸田首相の国賓待遇での米公式訪問など、両首脳の関係が深まった裏側には、「サリバン補佐官と秋葉氏との事前調整があったからこそ(外務省関係者)」と指摘する声もある。しかし、サリバン補佐官もトランプ政権の誕生で交代。ある政府関係者は「アメリカの“外交キーマン”がかわるタイミングで、日本側も新しい体制で4年間向き合うというメッセージ」と解説。別の外務省幹部は「トランプ政権に代わる今しか、逆にチャンスがない。日米関係への影響を最小限に抑えるタイミングだ」と話す。

2023/8/19 日米韓首脳会談時 秋葉氏とエマニュエル大使

■後任は?過去に警察庁出身者、今回は防衛省出身者の名前も…

国家安全保障局長の後任には、今の外務省のトップ・岡野正敬次官を起用する方向だ。実は、秋葉氏のポジションは安倍政権下では、警察庁出身者がつとめたこともあった。今回は石破首相が防衛庁長官経験者であったことから、防衛省出身者の名前もあがっていた。こうした中、石破首相が選んだのは「外交の継続性」という観点から、今の外務省トップの岡野氏だった。ある政府関係者は「これまでの外交をベースに石破カラーのもとで新たな日米関係を構築していく体制だ」と指摘する。

トランプ政権が今月発足する中、外交の継続性を生かしながら、日米関係を新たなステージへと進化させていくことができるのか。政府の外交力の真価が問われる局面を迎える。

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