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【戦後80年】創業90年、空襲逃れ営業続ける食堂の今 20代にも人気…“聖地巡礼”も

日テレNEWS NNN / 2025年1月9日 6時32分

日テレNEWS NNN

戦後80年となる今年、私たちは「いまを、戦前にさせない」をテーマに様々な特集をお伝えします。8日の「news zero」は、東京大空襲の戦火を逃れ90年以上続く食堂についてです。令和となった今、若い世代からも人気なのですが、年明けに休業せざるをえなくなってしまいました。

   ◇

東京・両国。この場所で、90年以上続く食堂があります。1932年創業の下総屋食堂。

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2代目女将、宮岡恵美子さん(92)は、この食堂と同じ、昭和7年生まれです。今も現役で厨房(ちゅうぼう)に立ち、息子と2人で店を切り盛りしています。

女将・宮岡さん(92)

「おかずはここから自由にとってください」

「へ~」

棚に並べられたおかずを、客が自ら選んで運ぶ。戦時中、主に自炊をしない労働者向けに営業していた時のままです。

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常連客(65)

「(店に来たのは)300回くらいじゃないですか」

毎週のように通う常連から…

大学生(21)

「レトロ、昔ながらの感じがあっていい雰囲気だなと」

大学生まで、幅広い世代を惹きつけているこの食堂。戦前から変わらない建物で営業を続けてきました。

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ネットを見て来店

「大空襲をくぐりぬけたんですね…」

80年前の3月10日、東京大空襲。下町を中心に約10万人が亡くなったといわれています。その空襲を奇跡的に逃れた下総屋食堂。食料が限られる中、庶民を支え続けた食堂は今─。

ドラマを見て来店

「ドラマのロケ地になっていて、あたたかい感じがしてすてきだなと」

風情ある雰囲気から、映画やミュージックビデオなど、様々な作品の舞台になっていて、いわゆる“聖地巡礼”を楽しむ人も。また、海外から訪れた客には…

女将・宮岡恵美子さん(92)

「NINJA!手裏剣! はい、お土産」

香港から来店

「ありがとう」

宮岡さん自ら作った折り紙のプレゼントで、“おもてなし”。先月下旬も、いつも通り、お客さんをもてなしていました。

しかし、宮岡さんは年明けに、心筋梗塞や肺炎などを患い入院。1月6日(月)から営業予定だった食堂は休業になり、再開のめどは立っていないといいます。

日テレNEWS NNN

常連客(8日)

「来たけどきょう休み。ここの焼きサバを食いに来たんだけど」

大阪から旅行中の夫婦(8日)

「日本のいい文化みたいな感じがある。頑張ってほしい」

今年で戦後80年。失われつつある戦争の記憶。当時の体験を伝え続けていくことが大きな課題となっています。

春に、長崎から上京するという大学生は…

春に上京 長崎の大学生(24)

「長崎でも1945年に原爆落とされて、戦争という言葉を聞いてシンパシー感じて、東京でお母さんの味が食べられたらいいなと」

現在、快方に向かっているという宮岡さん。「早く病気を治して、お店を再開したい」と話しています。

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藤井貴彦キャスター

「かしゆかさん、どう感じましたか?」

かしゆか(Perfume・『news zero』水曜パートナー)

「広島に住んでいたので、毎年夏になると、被爆者の方のお話を聞いていました。ただ、戦争を経験された方が高齢になって、当時の話を直接聞ける機会が少なくなっています」

「今、世界ではまだまだ戦争が続いている地域もあります。戦後80年をきっかけに、改めて自分事として考えていきたいと思いました」

(1月8日放送『news zero』より)

広島・長崎に原爆が投下され、戦争が終わって80年となります。戦争をした国に生まれた私たちが、二度と戦争を繰り返さないという「誓い」の意味を改めて考えます。情報提供サイトで資料や証言を募集しています。

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