韓国・尹大統領の身柄拘束 取調室で事情聴取も“供述を拒否”徹底抗戦の構え
日テレNEWS NNN / 2025年1月15日 16時13分
韓国の尹錫悦大統領による非常戒厳をめぐり、捜査を進める合同捜査本部は15日午前、尹大統領の身柄を拘束しました。
尹大統領の身柄がある高官犯罪捜査庁から中継です。
尹大統領は現在、庁舎の3階にある録音ができる取調室で、本格的な事情聴取を受けているものとみられます。
そして、庁舎の前には尹大統領を支援するためか、大統領の支持者が集まり、不測の事態に備えて警察官が多数配備されるなど、物々しい雰囲気になっています。
内乱を首謀した疑いで尹大統領の拘束令状をとっていた合同捜査本部は15日朝、大統領を拘束するため、強制捜査に踏み切りました。
その後、午前7時半ごろには捜査員がはしごを使って進入を妨害していたバスを乗り越えて、公邸に突入するのが韓国メディアに確認されました。
捜査本部が尹大統領の身柄拘束を試みるのは、今月3日に続き2回目ですが、今回は大きな抵抗もなく、午前10時半すぎには尹大統領の拘束にいたりました。
──今回はなぜ比較的短時間で大統領の拘束にいたったのでしょうか?
大統領を警備する警護庁職員の動揺や、幹部への反発があったものとみられます。
警護庁の職員は、昨年末に拘束令状が出された時から公邸にはりつきになり、休みもとれず、いつ令状が執行されるかもわからない、強いストレスの中におかれていました。
それでも、一部の幹部は強硬姿勢を貫こうとしていましたが、捜査本部側は警護庁の職員に対し、「拘束を阻止すれば公務執行妨害にあたり、場合によっては職を失うだけでなく、年金まで失う」と呼びかけるなど、圧力をかけていました。
この圧力に職員らが動揺し、強硬路線の幹部に反発するようなかたちで、強い抵抗がなかったものとみられます。
──今後の捜査はどのように進むのでしょうか
今回、大統領を拘束できるのは48時間で、捜査本部としては17日金曜日までが勝負となります。
捜査本部は、拘束できる48時間のうちに、次のステップとなる大統領の逮捕状の請求に踏み切るかを判断する見通しです。
大統領の聴取には経験豊富なベテランの検事があたり、検察などからも関連書類を取り寄せ、すでに200ページを超える質問書が用意されているということで、捜査本部は逮捕状を請求する意向だと報じられています。
しかし尹大統領はこれまでの聴取に対し、供述を拒否しているという事で、徹底抗戦の構えです。
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