トランプ氏返り咲き 黒人票はなぜトランプ氏へ? 故・キング牧師の娘に聞く
日テレNEWS NNN / 2025年1月21日 5時54分
第二次トランプ政権が20日、発足した。トランプ大統領の堂々たる返り咲きの背景のひとつにあるのは、伝統的な民主党の支持基盤である黒人有権者が、トランプ氏に流れたことが指摘される。就任式が行われた1月20日は、人種差別撤廃を訴え、公民権運動を主導した黒人指導者・キング牧師の功績をたたえる祝日だ。黒人票はなぜトランプ氏支持に流れたのか。故・キング牧師の娘に聞いた。
■若い黒人男性 トランプ氏へ投票
黒人有権者は、これまで民主党の堅い支持基盤とされてきたが、今回の大統領選では変化が見られた。共和党のトランプ氏に投票する若い黒人男性が増え、AP通信によると、45歳以下の黒人男性の約10人に3人がトランプ氏に投じたという。これは2020年選挙時の約2倍に相当する。
■黒人有権者 なぜトランプ氏へ投票?
トランプ氏に投票する黒人有権者はなぜ増えたのか。人種差別撤廃を訴え、公民権運動を主導した黒人指導者キング牧師の娘バーニス・キング氏に聞いた。
「バイデン政権より第一次トランプ政権下の方が、経済状況が良かったと信じる人がいたことが理由のひとつ。トランプ氏は政権に就くと良い経済の波に乗ったが、まもなく新型コロナウイルスのパンデミックが起こり、人々の生活に影響が出始めた。そこで『PPPローン』が出てきた。トランプ政権時に黒人社会の多くの人が、この『PPPローン』の恩恵を受けたことで、『トランプ氏の時はうまくやれていた』と感じているのだ。彼らは狭い視野で考えているのだ」
「PPP」=給与保護プログラムは、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立たされた中小企業を支援するため、アメリカ政府がコロナ禍に取った目玉の経済対策。キング氏は、トランプ政権時にこうした経済的な支援を受けられたという記憶が黒人社会に強く残っていると指摘する。
「もうひとつの理由は、トランプ氏の振る舞い方が共感を得たことだ。国内に様々な問題を抱える今、トランプ氏こそが、そうした問題に本気で対応してくれると思わせることが出来た。彼のような力強さや虚勢が必要で、それもまたいくらか影響を与えたと思う」
その上で、今回の選挙では「共和党、民主党のどちらの候補も気に入らないなどという理由で投票しなかった人が多くいた。そのことが選挙結果に影響を与えたことも事実だ」と指摘。選挙に参加し、自ら選択することの価値を理解してほしいと訴えた。
■「トランプ2.0」まもなく始動
経済への期待感は、黒人有権者に限った声ではない。ピュー研究所が去年9月に実施した調査によると、トランプ氏を支持した人のうち93%が最も重要な問題として「経済」をあげている。第二次トランプ政権は、支持者らの期待に応え、経済を再建することができるのか。就任早々、その手腕が試されることになりそうだ。
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