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中村勘九郎、父が37年前に演じた役に挑む 勘三郎さんとの共通点は「名プロデューサー」

日テレNEWS NNN / 2025年1月23日 6時37分

『きらら浮世伝』取材会に登場した中村勘九郎さん

歌舞伎俳優の中村勘九郎さん(43)、中村七之助さん(41)、演出家の横内謙介さんが22日、猿若祭二月大歌舞伎『きらら浮世伝』(2月2日初日)取材会に登場。勘九郎さんが父と同じ役を演じることについて思いを語りました。

『きらら浮世伝』は37年前に銀座セゾン劇場で、勘九郎さんと七之助さんの父である十八世中村勘三郎さん(当時・五代目勘九郎)主演で上演された作品。初演で脚本を担当した横内さんが今回の歌舞伎座上演に向け新たに脚本を書き、演出も手がけます。

勘九郎さんが演じるのは、浮世絵師の歌麿や写楽を見いだした蔦屋重三郎。役柄について勘九郎さんは、「刷り物が好きっていうのが蔦屋のパワーの源なんじゃないかな。その人に才能があるかないかっていうのをちゃんと磨いてヒット作を生ませるっていうのはなかなかできることじゃないので名プロデューサーだったんじゃないかな」と説明しつつ「その点、父とかぶる部分もあります。うちの父も色んな企画を立ち上げて、出演する俳優だったりも自分で決めてどういう時期にやってっていうのをしていた人なので。その根本には“歌舞伎が好き”っていうのがあるのでとても似ている人だなとは思います」と、亡き父へ思いをはせました。

(左から)中村七之助さん、中村勘九郎さん、横内謙介さん

横内さんは勘九郎さんの演技について、「見ていて泣くのをこらえるのに必死なんですよね。“なんでこんなに(父・勘三郎さんと)同じ音なんだ”って。セリフ回し、スピード感、間や声の厚さとかっていうものが、本当にあの人がここにいるって感じ。特に言葉が。何かがつながっていくんだなと思って。37年前に書いたセリフだけど、こういうことって本当に幸せなことだなって色んなことを思い出した」と感激した様子を見せました。

これに対して勘九郎さんは、「やっぱり全然違うので。自分なりの、そして今回令和7年版『きらら浮世伝』として捉えている」と意気込みながらも「親子なので似てくるのは仕方ないことですけど、いい化学反応が起きているなというのは思いますね」と話しました。

吉原の遊女を演じる七之助さんは、「近年の新作を何本もやらせていただいていますし拝見もしていますけど、その中でもちょっと誇れるような作品になると思います。セリフ、音楽などは今の段階で稽古をしていてもグッとくる」と、自信を見せました。

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