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【速報】日銀が追加利上げを決定 政策金利を0.5%に引き上げ 約16年ぶりの水準に

日テレNEWS NNN / 2025年1月24日 12時38分

日テレNEWS NNN

日本銀行は23日と24日に開いた金融政策決定会合で、政策金利をこれまでの0.25%から0.5%に引き上げることを賛成多数で決めました。利上げは去年7月以来で、政策金利が0.5%になるのは2008年10月以来、およそ16年ぶりになります。

日銀は今回の利上げ判断にあたり、今年の企業の賃上げの方向性と、アメリカのトランプ政権発足をうけた金融市場や日本経済への影響を重要な材料と位置づけてきました。

このうち企業の賃上げについては、年始の大企業トップの発言や企業へのアンケート調査、日銀の各地の支店からの報告をうけ、去年と同様の高い賃上げ率が期待できると判断しました。

またトランプ新政権についても、就任初日に各国への関税引き上げを実行に移さなかったことで、金融市場に安心感が広がりました。日経平均株価は上昇傾向で、市場には大きな混乱は起きていません。

日銀はこうしたことから、追加利上げに向けた環境が整ったと判断し、追加利上げに踏み切りました。

■物価の過度な上振れ防ぐために「金融緩和の度合いを調整」

日銀の植田総裁はこれまでも、「経済・物価情勢の改善が続いていけば、それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と述べていました。

経済が改善していても過度に低い金利を維持し続けると、物価が見通しより上振れ、かえって経済に悪影響を与えるリスクがあります。日銀としては、2%の物価目標の安定的な実現に向けて、物価を見通し通りに推移させるために、このタイミングで利上げが必要だと判断した形です。

家計への影響は政策金利が上がると、世の中のさまざまな金利に影響が及びます。銀行などが預金金利を上げれば、家計の所得が増える一方、住宅ローンを抱えている家計ではローン金利が上昇し、支出が増える可能性があります。また企業にとっては、借りている資金の金利が上昇することで、コストが増える要因になります。

また、利上げは一般的には、為替の円高要因になります。去年秋以降続いていた円安傾向に、利上げによって一定の歯止めがかけられるかもポイントになります。

■展望レポートでは 物価見通しを上方修正

また今回の会合では、日銀が3か月ごとに経済や物価の見通しを示す「展望レポート」も公表されました。

今後の金融政策運営については、「先行きの経済・物価・金融情勢次第であるが、現在の実質金利がきわめて低い水準にあることを踏まえると、(日銀による)経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」という基本認識を維持しました

また、実質GDP(国内総生産)や消費者物価指数の見通し(各政策委員の見通しの中央値)は以下の通りです。

<実質GDP>2024年度 0.5% (前回24年10月時点の見通し +0.6%)2025年度 1.1% (24年10月時点 +1.1%)2026年度 1.0% (24年10月時点 +1.0%)

<消費者物価指数(除く生鮮食品)>2024年度 2.7% (前回24年10月時点の見通し +2.5%)2025年度 2,4% (24年10月時点 +1.9%)2026年度 2.0% (24年10月時点 +1.9%)

■利上げはどこまで続く?植田総裁の会見がポイントに

追加利上げの決定をうけ、午後3時半からは植田総裁が会見します。

利上げに踏み切った理由の説明に加え、今後の利上げについて、植田総裁がどのような考えを示すかが大きな焦点です。

日銀は今後、経済情勢を見ながら、金融緩和でも金融引き締めでもない政策金利の水準である「中立金利」まで金利を引き上げていく方針です。ただ、中立金利がどの程度なのかは推計に幅があり、植田総裁も、利上げをする中で見極めていく考えを示しています。

政策金利が0.5%を上回る水準だったのは、政策金利が「公定歩合」と呼ばれていた1995年にまで遡るため、日銀の今後の政策運営は中立金利もにらみながら、これまで以上に慎重な舵取りとなりそうです。

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