春節の大型連休で「高級ペットホテル」ほぼ満室 ペットブームの中国

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長い期間、家を空ける時に問題のひとつとなるのが「ペットのお世話」です。春節の大型連休が始まった中国では今、「高級ペットホテル」が注目されているといいます。

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中国で旧正月「春節」にあわせた大型連休が、28日から始まりました。今年は過去最多、のべ90億人が移動するとみられていて、北京市内の観光地には、大勢の人が訪れていました。

これに先立ち、27日に次々とペットが連れてこられていたのは、犬用の高級ペットホテルです。

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ペットホテルスタッフ

「予約されたのは、2階の日当たりのいい部屋ですね」

ペットが泊まるのはケージではなく、床暖房完備の個室。飼い主は、カメラでいつでも愛犬の様子を見ることができます。中には、庭付きで1泊1万6000円ほどという部屋もありました。

帰省するため、犬を8日間預けるという男性は…

犬を8日間預ける人

「3200元（約7万円）ぐらいかかります。ここは高い分、サービスがいいから、犬をここに預かってもらって安心です」

春節期間中は帰省などでペットを預ける人が多いため、ほぼ満室。今、こうした高級ペットホテルが各地にできているといいます。

その背景にあるのは、空前のペットブームです。中国国内で飼われている犬の数は約5200万匹、猫は約7100万匹にまで増加。若い女性やカップルを中心に、ペットを飼う人が急速に増えているということで、激しい競争社会でたまったストレスやコロナ禍で抱えた孤独などを癒やすためとみられています。

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ペットを飼う女性

「（ペットは）心のよりどころです。社会のプレッシャーが大きいから。ペットがいなければ心が疲れてしまいます」

このペットブームに目をつけ、中国で事業拡大を進める日本のベンチャー企業がありました。

Onedot　鳥巣知得CEO

「昨年に比べて年次で4倍以上に、この事業の売り上げは成長しました」

ペット用品をオンラインで販売する会社です。注文が入ると、中国国内に約130か所ある倉庫からオートバイで商品を運び、30分ほどで注文した人の自宅へ届けます。

この会社でも、旅行用のケージや留守宅のペットのための食事などが多く売れる春節需要に期待していました。

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Onedot　鳥巣知得CEO

「（春節の頃）1日あたりの売り上げは場所によっては倍近くになることも」

中国で盛り上がりを見せるペット市場。ただ、経済低迷の影響もでています。

高級ペットホテルオーナー

「春節は満室だけど、普段はちょっと赤字です」

高級ペットホテルでは、平日は空室が多く、需要がある春節期間中も景気が悪いため料金を上げられないといいます。

留守宅で世話をするペットシッターの需要も増えていますが、時給1000円ほどの仕事に、大学卒業後も就職できない若者が殺到しているのが現状です。

ペットシッター（32）

「春節は普段より給料が高いです。春節は、お小遣いを稼ぐいいチャンスだと思う」

経済の悪化にあえぐ中国の不安を、ペットが和らげることはできるのでしょうか。

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