自殺者数 去年より減少も…小中高生は過去最多

日テレNEWS NNN

全国で去年1年間に自殺した人は2023年より減少し、統計開始以来2番目に少なくなりましたが、小中高生の自殺者数は過去最多となりました。

厚生労働省が発表した暫定値では、去年、自殺した人は全国で2万268人で、2023年より1569人減り、1978年の統計開始以降過去2番目に少ない状況です。

性別ごとにみると、女性は6505人と2年連続の減少、男性も1万3763人と3年ぶりに減少しました。

一方で、小中高生の自殺者数は、527人と2023年より14人増え、小中高生のカテゴリーができた1980年以降、最多でした。

全年齢でみた自殺の原因は、病気の悩みなどの「健康問題」が最も多く、ついで「経済・生活問題」、「家庭問題」となっています。一方、こどもの自殺が増えた影響もあって、進路や友達との関係についての悩みなどの「学校問題」を理由とした自殺は増えました。

また、2022年から項目に追加された「SNS・インターネット上のトラブル」を理由とした自殺は過去最多の42件となりました。

こども家庭庁は、こどもの自殺が増えたことについて「分析をしているが、これというような理由についてはわからない」とコメントしています。対策としては、厚労省は、民間などが行っているSNSでの相談体制の強化や、自殺未遂をしたこどもに対応する教員などを支援する「こども・若者の自殺危機対応チーム」を拡充するための予算を来年度予算案に盛り込んだということです。

関係者によりますと、政府は今回の結果を踏まえ、今月31日に関係省庁連絡会議を開催し、こどもの自殺対策について対応を議論するということです。

厚労省や自殺の防止活動に取り組む専門家などは、「悩みを抱えていたら自分だけで解決しようとするのではなく、専門の相談員に話を聞いてもらうなどして欲しい」とよびかけています。

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