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日本側「大胆な提案を検討」と発言も USスチール買収計画めぐり“日米で新展開” 双方の思惑は?

日テレNEWS NNN / 2025年2月11日 1時22分

日テレNEWS NNN

日本製鉄によるUSスチール買収計画をめぐり、新たな展開です。日米首脳会談を経て、トランプ大統領の姿勢にも変化がみられる一方、日本側からは「大胆な提案を検討している」という発言もありました。

   ◇

9日、アメリカのトランプ大統領が姿を見せたのは、アメリカンフットボールの最強チームを決める戦い「スーパーボウル」の会場です。

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娘のイバンカ氏らとともに、現職大統領として初めてスタジアムで観戦しました。終了後、SNSにあげたのは試合の感想かと思いきや…

トランプ大統領

「(敗れた)カンザスシティー・チーフスよりも厳しい夜を過ごしたのはテイラー・スウィフトだ」(トランプ大統領のSNSより)

この会場で、一部のアメフトファンからブーイングされた歌手のテイラー・スウィフトさん。去年の大統領選挙で、トランプ氏ではなくライバルのハリス氏を支持したことを、まだ根に持っているのでしょうか。

会場に向かう機内で、トランプ大統領が口にしたのは、ある日本企業を念頭に置いた発言です。

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トランプ大統領(9日)

「外国(企業)にUSスチールを所有されたくない。彼らに支配権はなくただ投資するだけだ」

USスチールの買収を目指している日本製鉄が、経営権を握る株式の過半数を取得することはないとの認識を示しました。しかし、トランプ大統領、これまでは…

トランプ大統領(去年2月)

「日本(製鉄)がUSスチールを買収したら即座に阻止する、絶対にだ」

買収に、「反対一辺倒」。それが、7日に行われた日米首脳会談後の記者会見では…

トランプ大統領

「買収ではなく投資だ。USスチールに多額の投資を行うことで合意した」

多額の投資なら認めるという認識を示し、近く日本製鉄の幹部と面会する考えを示しました。USスチールを買収し、完全子会社化する計画の変更を余儀なくされた日本製鉄について、林官房長官は…

日テレNEWS NNN

林官房長官(10日)

「日本製鉄は本件を単なる買収とみているのではなく、日米がウィンウィンになれるような、これまでとは全く異なる大胆な提案を検討していると承知している」

ただ、「大胆な提案」の具体的な内容には言及しませんでした。

   ◇

10日、経団連の十倉会長は…

経団連 十倉雅和会長

「本件についても、もう一段、検討のステージに入ったのは事実だと思うので大いに歓迎し期待したい」

首脳会談を経て“新たな提案”へと進みそうなこの問題。その舞台裏には何があったのでしょうか?

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政治部官邸キャップ・平本典昭記者

「政府関係者は『1兆ドルの投資などと引きかえに“トランプ関税”の回避、USスチール問題の解決に向けた糸口をつかめた』と成果を語っています。当初は『あの2人は大丈夫かな?』との声もあった中で、石破首相としては上々のスタートを切ったようにも見えます」

「ただある外務省関係者は『本当の勝負はここからだ』と話しています。USスチールの問題、相互関税の問題、まだ詳細は見えてきません。会談で合意した中身は“ふんわり”している部分もあり、この後、一気に日本に不利になるようなタマが飛んでくる可能性もあります。トランプ大統領との闘いは、まだ始まったばかりです」

   ◇

実際、トランプ大統領には、“次の一手”が。

平本典昭記者(共同記者会見)

「大統領ありがとうございます。日本テレビの平本です。日本に対して関税をかける考えは?」

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トランプ大統領

「関税をかけるつもりだが、ほとんどが相互関税だ」

この時、トランプ大統領が口にした「相互関税」。相手国がアメリカ製品に課している関税を、アメリカ側も同じように課すものです。

トランプ大統領(9日)

「おそらく火曜日か水曜日の記者会見で相互関税を発表する」

詳細は明らかにしなかったものの、すべての国が対象とみられ、「即座に発効する」としています。さらに、アメリカに輸入される鉄鋼やアルミニウムについては、25%の関税を課すことを10日に表明するとしています。

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この「トランプ関税」に対して10日、報復関税を発動したのは中国です。アメリカが中国への10%の追加関税を発動したことを受け、対抗措置として、アメリカからの石炭と液化天然ガスに15%、原油などに10%の追加関税を課しました。

また、中国は日米首脳会談に対しても、抗議。両首脳は共同声明の中で、東シナ海など中国の強引な海洋進出に反対を表明していますが、中国外務省の報道官はこれらを念頭に、「中国の内政に対する露骨な干渉だ」などと強く反発。在中国日本大使館の横地公使を呼び出し、抗議したということです。

(2月10日放送『news zero』より)

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