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冷害に遭った岩手の米を救った石垣島の種もみ 30年たった今も絆 マラソン参加の市民ら250人が交流

沖縄タイムス+プラス / 2024年1月28日 15時51分

石垣市と岩手県のかけはし交流パーティーで親睦を深める参加者=21日、石垣市大川

 沖縄県石垣市で21日にあった石垣島マラソンに、岩手県から「かけはし交流協会」の市民らが参加した。1993年に大冷害に見舞われた岩手県は種もみの確保が困難になり、石垣で種もみ緊急増殖事業が実施された経緯がある。石垣で育った種もみは翌年には約2500キロ離れた岩手に運ばれた。種もみが結んだ絆は30周年を迎え、今も交流が続いている。(八重山支局・平良孝陽)

 岩手県農政部長(当時)の故高橋洋介さんが音頭を執り、盛岡農業改良普及所の研究員だった故菅原邦典さんが石垣に常駐して農家に水稲栽培を指導した。

 増殖した新品種「岩手34号・36号」は、それぞれ「かけはし」「ゆめさんさ」と名付けられた。岩手からの指導により、石垣の米の品質も向上。「超早場米」など沖縄県内有数の米どころの地位を確立した。

 石垣市は岩手県の北上市とスポーツや文化、教育などで幅広く交流し、2014年に友好都市締結。姉妹都市としては10周年となった。

 マラソン大会後、石垣市内であった交流パーティーには関係者約250人が出席。岩手・沖縄かけはし交流協会の小山雄士会長は石垣に感謝を伝えるとともに、高橋さんや菅原さんの功績をたたえ「この交流を未来永劫続け、新しいものを生み続けることが大切だ」と述べた。

 交流パーティーには、石垣で米作りを60年以上している大浜博彦さん(89)も出席。「今でも田んぼを続けることができるのは、岩手との交流のおかげだ」と目を細めた。

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