琉球競馬のンマハラシー、競うのは速さでなく優美さ 北谷町で開催 与那国馬の乗馬体験も
沖縄タイムス+プラス / 2024年3月9日 10時44分
戦前、沖縄の各地で行われていた琉球競馬のンマハラシー。速さを競う現代の競馬とは異なり、前と後ろの脚を同時に出す「側対歩(そくたいほ)」と呼ばれる脚運びの美しさや、騎手と馬との一体感を競う。第7回「砂辺のンマハラシー」が2月25日、北谷町砂辺の馬場公園ソフトボール場で開かれた。ンマイー実行委員会の主催。
町内外から多くの家族連れが訪れて琉球競馬を観戦したほか、乗馬体験や餌やりなどで馬との触れ合いを楽しんだ。
沖縄のンマハラシーは太平洋戦争の影響などで、1943年を最後に途絶えた。前実行委員会委員長の新里因盛さんによると、戦前の北谷村では馬術が盛んで、1941年ごろまでは旧暦1月20日の「二十日正月」にンマハラシーが行われていたという。
この日は南城市うみかぜファームから競走用に与那国馬のシューカー(雌16歳)とパーカー(雄17歳)、乗馬体験用にカンタ(雄12歳)が来た。競走は2回あり、来場者の審査の結果、1勝1敗の引き分けだった。
ヨナグニウマ保護活用協会の久野雅照さんに教わりながら子どもたちは恐る恐る馬に近づき、ニンジンを与えていた。比嘉涼惺さん(11)は「初めて馬に乗った。とても楽しかった」と興奮した様子。座喜味明莉さん(8)は「小さい馬と言われたのに背中が高かった」と笑顔。実行委員会の與儀俊祐委員長は「伝統文化を継承し発展させたい」と張り切っていた。(翁長良勝通信員)
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