「私ができるのは温かい食事を出すこと」沖縄の栄養士、能登で被災者支援 食中毒を防ぐため弁当を加熱して配る
沖縄タイムス+プラス / 2024年3月10日 8時47分
能登半島地震被災者を支援する「日本栄養士会災害支援チーム」の一員として、沖縄県豊見城市立伊良波小学校の管理栄養士・稲垣夏子さん(43)が2月17~21日、金沢市の避難所を訪ねた。温かい食事は心を落ち着かせ食欲を増進させるため、支給される弁当を食中毒が発生しづらい温度に加熱するなど衛生管理に尽力。「私ができるのは温かい食事を出すこと。少しでも食欲が湧いたらいいなと思った」と振り返った。(南部報道部・又吉健次)
稲垣さんは夫が阪神淡路大震災の被災者だったことから、「被災地で役立ちたい」との思いがあった。2011年3月の東日本大震災では岩手県、18年の西日本豪雨では岡山県でボランティア活動をした。今回は、日本栄養士会派遣チームの県内第1号として金沢市に入った。
空港到着後、すぐに訪ねた避難所のいしかわ総合スポーツセンター内にはテントが張られ、高齢者を中心に50~90代の200人が相部屋で生活していた。朝ご飯はおかゆなどのレトルトで済ませるが、昼と夜には業者からの弁当が配られていた。
食中毒は気温に関係なく発生するため、弁当を配る際は雑菌の混入防止のために手袋をし、髪の毛はネットで押さえる衛生管理の基本を徹底。食べ物を飲み込む力も人によって異なるため、医師や介護士と情報交換して提供に当たった。
被災者は被害の激しい珠洲市など、能登半島北部から避難していた。「能登はもう少し雪が降って寒い」「故郷では山が見える」と懐かしむ声が聞かれた他、地域の情報を求めて地元の新聞を隅々まで読むお年寄りもいた。明るいニュースを読んで「きょうは夕食を全部食べられる」と安心して話す人もいた。
被災地で印象的だったのは、避難者の体調や家族といった情報を管理するITチームが支援に当たっていたことだ。「医師や介護士だけでなく、人のために役立つ能力はさまざまある。みんなで力を合わせれば、災害を乗り越えられる」と力を込めた。
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