「能登の犠牲者の心も癒やせたら」福島から沖縄に移住した66歳男性、鎮魂の思い込め三線を弾く きょう東日本大震災から13年【動画あり】
沖縄タイムス+プラス / 2024年3月11日 12時49分
東日本大震災から13年。震災後に福島県南相馬市から沖縄に移住した佐藤基繕さん(66)=浦添市=は毎年、3月11日に震災の犠牲者への思いを込めて三線を演奏している。今年は、元日に発生した能登半島地震の被災地への思いも込め「犠牲者の心も癒やすことができたら」と浦添市内で4曲の宮古民謡を演奏した。
佐藤さんは11日午前、震災後に避難した家族でつくる「沖縄じゃんがら会」の事務所で演奏。「犠牲者へ線香をあげる気持ちで演奏した。祈りは届いたと思う」と話した。
佐藤さんは2011年5月、学生時代にボランティア活動を通じて知り合った沖縄の友人の勧めで移住した。当時、どこからともなく聞こえてきた三線の音に「心が癒やされた。自分でも演奏できるようになりたい」と三線を購入。独学で学び、民謡サークルに入って7年前から追悼の演奏をしている。
佐藤さんは福島県の復興について、道路や住宅の復興は進んでいるが、町に戻ってこない被災者も多いことを挙げ「表面だけの復興だと感じる」。東京電力福島第1原発事故に関しては「住民の意見を聞かず無理矢理原発がつくられた点は沖縄の基地問題と通ずるのではないか」と投げかけた。(社会部・末吉未空)
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