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「新品ランドセル見ても、うらやましいと思わなかった」 兄弟で使い続け12年 物を「当たり前」に大切にするという両親の教え

沖縄タイムス+プラス / 2024年4月16日 9時16分

12年愛用したランドセルを手にする仲間伍朗さん(中央)と、父親の功さん(左)、母親の夏枝さん=2日、金武町・仲間さん自宅

 沖縄県金武町金武の仲間伍朗さん(12)は、7歳上の兄功星さん(19)のお下がりのランドセルを6年間使い続け、ことし3月に金武小学校を卒業した。縁の皮が多少はがれてはいるが、計12年使ったものには見えないほど状態がいい。伍朗さんは5人兄弟の末っ子で、功星さんは三男。「お兄ちゃんが大事に使ってくれた。乱暴に扱わないようにした」と振り返った。(北部報道部・下地広也)

 小学校入学の時、ランドセルに「一緒に頑張ろう」と誓った伍朗さん。友だちの真新しいランドセルを見ても、うらやましいと思わなかった。「すぐ上のお兄ちゃん(四男・球児朗さん)も、功太兄ちゃん(長男)のものを引き継いで使い続けた。だから、当たり前だった」と言う。

 伍朗さんは入学から6年間で、身長が約50センチ伸び、現在165センチ。ランドセルを背負うのが難しくなるほど成長した。

 母親の夏枝さん(48)は「物を大切にすると、感謝の心が育つと思う。子どもたちには口酸っぱく『大事にしなさい』と言い続けている」と話す。鉛筆や洋服、靴なども、できるだけ長く使い、捨てる時は「ありがとう」の気持ちを添える。

 そんな仲間家の伝統は、父親の功さん(49)が作った。小学生から社会人まで続けた野球から学んだことが基本になった。「スポーツは道具がなければ、成立しない。スパイク、バットを大切に扱うと、自然といいプレーにつながる」と力を込める。自身もその考えを守り、大学時代のグローブなどを30年以上たった今も手元に置いている。

 両親は、少年野球チーム、金武少年イーグルス主将で投手だった伍朗さんに卒業祝いでグローブをプレゼントする。伍朗さんは、プロ野球・楽天の田中将大投手に憧れている。「中学では直球140キロ台を目指す。将来は、プロ野球の楽天の選手になる」と、目標を掲げた。

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