「出版は奇跡的。移民研究が変わる重要資料だ」 戦火をくぐり抜けた1941年発刊の「ハワイ沖縄県人発展史」、和歌山で確認
沖縄タイムス+プラス / 2024年4月19日 11時19分
沖縄県立図書館(那覇市)は19日、1941年に発刊された「布哇(ハワイ)沖縄県人発展史」(親泊義良著、編集・カウアイ沖縄県人連合協会)が和歌山市民図書館に収蔵されており、世界で1冊しか確認されていないことが分かったと発表した。
沖縄のハワイ移民40年史に当たる著作で、著者の親泊氏は八重瀬町東風平世名城出身の1世。ハワイ・カウアイ島で新聞記者をしていた。退社後、1年半以上をかけてハワイ中を取材して執筆した。
原稿は41年1月に東京・神田に送られ印刷された。41年8月1日に発刊されたが、翌2日、米政府が日本の商業船の米国内入港を禁止。12月8日に太平洋戦争が開戦し、ハワイに届いたかどうかも確認されていないという。
書籍は横浜の倉庫に留め置かれた後、戦火に遭った。著者の親泊氏と親交のあった県系2世の比嘉太郎氏が焼ける前に3冊は別途郵送されたと確認していた。
担当した同館司書の原裕昭さん(45)は記者会見で「出版自体が奇跡的。沖縄のハワイ移民研究が変わる。非常に重要な資料」と意義を強調した。
沖縄からの最初の移民は1900年1月8日、ハワイに到着した。同著は593ページにわたり、30年にわたる1世596人の苦闘と、その後の10年で活躍を多方面に広げていった県人の様子をまとめている。3542人の住所録や広告62ページも掲載されており、当時のハワイや沖縄移民社会の様子が読み取れる。
会見には来県中のハワイ沖縄連合会のブランドン・仲宗根会長や、ハワイの沖縄移民125周年記念誌を編集するフランセス・久場実行委員長も同席。83年前に出版された同書はハワイでもその存在が知られていなかったと一様に驚いた。
県系4世の仲宗根会長は幼少期に1世の曽祖母と暮らしていたことを話し、「ハワイの県系人コミュニティーとともに喜び合いたい」と感激していた。
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