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「忘れない」「自分ごととして考えて」 米軍属による女性殺害事件から8年 恩納村で追悼

沖縄タイムス+プラス / 2024年4月28日 14時1分

献花台の前で手を合わせる人たち=28日午前11時38分、沖縄県恩納村安富祖

 沖縄県うるま市で2016年4月、ウオーキング中だった会社員女性=当時(20)=が元海兵隊員で米軍属だった男に殺害された事件から8年となった28日、遺体が発見された恩納村安富祖の現場には献花台が設置された。訪れた人たちは女性を悼み、「事件を忘れない」と誓った。

 元金武町長で遺族と親交のある吉田勝廣さん(79)は、女性の父親と2日前に会った。父親は「365日ずっと仏壇に手を合わせている。8年間ずっと寂しい。自分の娘に起こってしまったことを繰り返させてはいけない」と話していたという。

 4月28日は1952年にサンフランシスコ講和条約が発効し、沖縄が日本から切り離された日で、沖縄では「屈辱の日」とも呼ばれる。吉田さんは「歴史を継承しないと、みな忘れてしまう。そうならないために、県民の決意が必要です」と訴えた。献花台は29日夕方まで設置予定という。

 うるま市の伊東ひろみさん(65)は、「女性に合った花を」との思いで、一輪のナデシコの花を手に足を運んだ。

 事件発生直後の5月、東京から移住するため、うるま市内で物件を探していた際に事件を知った。市内のコンビニで新聞を買った時、店員は「信じられない。怖くて外も歩けない」と声を震わせていた。対応してくれた不動産会社の社員は「許せない」と怒りの声を上げていた。

 28日は、自身の一人娘の37歳の誕生日でもある。「あの事件以来、娘が年を重ねるごとに思い出して胸が痛くなる。全国の人たちにも、沖縄だけの問題ではなく自分ごととして考えてほしい」と語った。

 沖縄県警によると、2023年に県内で摘発された米軍人や軍属、その家族などの米軍構成員による刑法犯件数は前年比18件増の72件で、過去20年間で最多だった。摘発人数は前年比14人増の60人。今年2月末時点では8件9人の摘発事案が発生している。

 

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