沖縄戦体験を記録した名著「鉄の暴風」文庫に 筑摩書房から出版
沖縄タイムス+プラス / 2024年5月23日 10時0分
沖縄タイムス社が、戦後まもない時期に初めて住民の目線で記録した戦記として1950年に出版(初版は朝日新聞社刊)し、以来10版3刷を重ねてきた「沖縄戦記 鉄の暴風」が、筑摩書房(東京)から「ちくま学芸文庫」として出版される。沖縄戦体験の貴重な記録として読み継がれてきたロングセラーが、戦後80年を前に、全国の書店に流通することになる。
誤記を修正し、必要に応じて編注を付けた他、沖縄国際大学名誉教授の石原昌家氏による解説も掲載した。1760円(税込み)、528ページ。
県内の書店では6月中旬ごろ発売される。筑摩書房の編集担当者、藤岡泰介さんは「日本が外国と戦争したことを想像すらできない世代が増え、反比例して戦争体験者は減っている。二度と戦争をしない・させないために、ひとたび戦争が起こればどうなるのかをありありと伝えるこの名著を多くの読者に届けたいと文庫化を企画した」という。
沖縄タイムス社の武富和彦社長は「沖縄タイムスの魂であり原点である『鉄の暴風』は、戦場になればたくさんの住民が犠牲になることを伝えている。戦争は遠い過去の出来事ではない。再び軍事化が進んでいる沖縄から全国に向けて発信する意義を重視した」と話した。
同書は沖縄タイムス社の豊平良顕常務(当時)が監修し、記者の牧港篤三氏と太田良博氏(いずれも故人)が、住民への聞き取りや集めた手記を編集して執筆。米軍占領下の1950年8月、朝日新聞社に依頼して出版した。戦後の混乱の中、全体像を知り得ない時代に、沖縄戦の戦場で何が起こっていたか、住民の体験を記録した本は発行2カ月で7千部販売されるなど大きな反響を呼んだ。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ひとはなぜ戦争をするのかを解き明かす。『NHK「100分de名著」ブックス ロジェ・カイヨワ 戦争論 文明という果てしない暴力』7月25日発売
PR TIMES / 2024年7月24日 13時15分
-
世界と日本の名著を漫画で!「KADOKAWA Masterpiece Comics」より第1弾『猫語の教科書』7月20日(土)発売
PR TIMES / 2024年7月19日 15時45分
-
今こそ広島から世界へメッセージ 副田高行氏による平和ポスター「ヒロシマ・アピールズ 2024」完成
PR TIMES / 2024年7月12日 19時15分
-
[社説]「鉄の暴風」を読む 今も変わらぬ住民犠牲
沖縄タイムス+プラス / 2024年7月11日 4時0分
-
書店員が肩入れする名著の復刊企画「書泉と、10冊」スピンオフ「芳林堂書店と、10冊」にて、飛鳥部勝則著『ヴェロニカの鍵』文藝春秋『レオナルドの沈黙』東京創元社を2冊同時復刊!7月1日(月)予約開始!!
PR TIMES / 2024年7月6日 0時40分
ランキング
-
1知事告発文書で言及の兵庫県職員死亡 「精神持たず、休暇中」と記載、3カ月公表せず
産経ニュース / 2024年7月24日 20時1分
-
2新潟・見附市の90代女性、熱中症で死亡 県内4人目
産経ニュース / 2024年7月24日 19時6分
-
3バイデン大統領は脅されていた!? 民主党大物から〝ウルトラC〟突きつけられ反発
東スポWEB / 2024年7月24日 6時5分
-
4最低賃金を過去最大50円引き上げ、全国平均は1054円へ…中央最低賃金審議会の小委員会
読売新聞 / 2024年7月24日 22時24分
-
5預かり金着服疑いの弁護士が死亡 弁護士会が処分検討中 岐阜
毎日新聞 / 2024年7月24日 17時19分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)