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北谷町が水産加工施設を建設 海を一望できるテラスも 2025年度開業へ アメリカンビレッジなどからの集客図る

沖縄タイムス+プラス / 2024年5月30日 8時4分

北谷町が作成した浜川漁港の水産加工施設のイメージ図(同町提供)

[リポート’24 北谷発]

 北谷町が、浜川漁港に水産加工施設を建設する。7月までに着工し、2024年度中の完成、25年度のオープンを目指す。アメリカンビレッジなどからの集客を図り、同町唯一の1次産業である漁業の活性化につなげたい考えだ。(中部報道部・比嘉大熙)

 水産加工施設は敷地面積500平方メートル。鉄筋コンクリートの平屋建て。駐車場は約50台。屋上には、海を一望できるテラスを設置する予定だ。総事業費は約3億円で、町の一般財源と防衛省の補助金を充てる。開業後は1日130~150人の来場を目指す。

■唯一の1次産業

 アメリカンビレッジやアラハビーチ、サンセットビーチがあり、観光業が盛んな北谷町。一方で、農業などがなく、町内唯一の1次産業を担う町漁業協同組合では、水揚げ量の減少や組合員の高齢化による後継者不足が課題となっている。

 21年版の港勢調査によると、浜川漁港での年間水揚げ量は20.2トンで、売り上げは約1800万円。漁場が近い読谷村の都屋漁港は水揚げ量194トン、売り上げは約1億2200万円に上る。漁場が近く、浜川漁港でも同レベルの水揚げ量を期待する声が高いが、組合員数の違いなどの課題がある。

 水産加工施設は、水揚げした魚の販路拡大や地産地消の促進、安定した需要の創出を狙う。平屋の施設には1次加工施設と飲食店が入る。1次加工施設では、水揚げされた魚をさばき、切り身などにして出荷。飲食店は数店舗が入る予定で、同漁港で取った魚を使った料理などが提供される。

 北谷町経済振興課の源河朝恭さんは「今は魚を取っても思うように売れないこともある。販路をしっかり確保することで、漁師も安心して漁ができる。そうすると、若い人でも漁業でやりたいという人が出てくる」と同施設による課題解決を期待する。

■遊歩道から直通

 施設の発展に欠かせない集客は、近隣の観光施設などから人を呼び込む。同漁港の南側には、アメリカンビレッジ、ヒルトンホテルなどがある北谷フィッシャリーナ地区があり、観光客も多い。サンセットビーチから飲食店が集まるデポアイランドを経由し、フィッシャリーナ地区にあるマリーナまでの海沿いには遊歩道が設置されており、ジョギングや散歩ができる。

 夕暮れには、多くの人が海沿いのベンチで夕日鑑賞を楽しむ姿も見られ、人気のエリアとなっている。この遊歩道の延長線上に漁港があり、遊歩道からそのまま行くことができる。さらに北側には、犬の散歩やサーフィンなどができ、住民にも人気の宮城海岸エリアがあり、町は集客につなげたい意向だ。

 同漁港の規模は、県内の他の漁港に比べ大きい方ではないが、町は観光資源の活用で発展に期待をかける。源河さんは「漁港に来る人が増えればさらに町が活性化する。1次産業でも北谷を盛り上げたい」と話した。

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