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豊作願って寝たふりをする? 虫送り神事「フムヌン」行われる 児童らは祈願に使う舟を手作り 沖縄・与那国町

沖縄タイムス+プラス / 2024年6月16日 15時15分

全員が寝たふりをして行うスディ=5月16日、与那国町久部良のクブラバリ

 【与那国】久部良公民館(崎原敏功館長)は5月16日、フムヌン(穂物忌祭)の祈願を行った。稲穂の出る時期に害虫の被害に遭わないよう願い、虫を海に流す神事で旧暦の4月21日に稲の成長を祈る「ツァバムヌン」と同時に行われる。

 クブラバリの高台でニンガイ(祈願)をした後、稲穂を食べてしまうジャンボタニシをクワズイモの葉に包み、かまぼこやナントゥと一緒に全長50センチほどの舟に乗せて海に流した。舟は久部良小学校の児童らが事前に授業で手作りしたもので、皮をむいたバショウの木3本をダイミョウダケを細く削った串で固定し、土台を作った。

 参加者は道に寝そべって寝たふりをし、役員の1人が鶏のまねで「コケコッコー」と鳴き、全員が起き上がる「スディ」と呼ばれる儀式を行った。

 害虫を乗せた舟は役員が海に流すが、この日は風が強く、場所をダンヌ浜に変更してアンドゥヌチマ(理想郷)へ送り出した。参加した児童らは風にあおられながらも波を越え、進んで行く舟へ「今年もお米が豊かに実りますように」と願いを込めた。(田頭瑠都通信員)

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