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「潮目が変わった。知事に後はない」 政府、沖縄県議選での勢力逆転を歓迎 自民裏金事件は影響せず

沖縄タイムス+プラス / 2024年6月17日 4時43分

県議選の開票作業が進む那覇市民体育館=16日午後9時過ぎ(古謝克公撮影)

 16日投開票の沖縄県議選で野党・中立が28議席を獲得し、過半数を勝ち取った。議会構成が逆転し、玉城デニー県政にとって大打撃だ。玉城知事は、少数与党の下で厳しい県政運営を強いられる。辺野古新基地建設への対応や県議選告示の直前に発表し、争点化した給食費無償化などを巡り、県議会は大荒れとなりそうだ。さらに約2年後に控える知事選へとつながる前哨戦とも位置付けられ、野党はこの勢いのまま県政奪還を目指す構えだ。改選後、初の県議会定例会の議長選では、野党のベテランから選出される見通し。

 【東京】県議選で自公が推す候補者が議席を増やし、玉城デニー知事を支える与党が過半数を下回った結果を、政府与党は歓迎する。県との長年の対立案件だった名護市辺野古の新基地建設問題が司法判断を経て前進したことで「県内選挙の潮目が変わった」(政府関係者)との受け止め方が強い。「政治とカネ」を巡る問題を抱え、直近の地方選や国政補選で敗北続きだった政権与党・自民党は形勢逆転の足掛かりになると期待し、2年後の県政奪還を見据える。

 政府関係者の一人は「辺野古を止めるという知事の最大の公約が果たされていない中、有権者がしっかり判断を下したということだ」と強調。「知事に後はない。県政運営に大きな痛手だ」と評した。

 裏金問題を機に逆風が続いていた自民党だが、沖縄では有権者の選択に大きく影響しなかったとも読み取れる。政府幹部は「地方選の結果に政府としての見解は差し控えるべきだ」としつつ、「あえて言えば、現県政の信任投票という意味合いがあった。自公主導の議会運営となれば、知事も考慮せざるを得なくなるのでは」と見通しを立てる。

 防衛省幹部は自衛隊配備や米軍再編などを進める上で沖縄の役割は大きいとし「県議会を含めた県政運営の全体像がどうなるか注視していく」と話した。

 自民党本部の関係者は2年後の知事選を見据え「県政奪還へ大きな勝利だ」と手応えを語った。(東京報道部・山城響、新垣卓也)

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