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観光客「沖縄だけ、なぜこんなルールが」 50cc超えるバイク走行も第1通行帯に限定 県警、9月末で全廃

沖縄タイムス+プラス / 2024年6月21日 5時0分

国道58号の標識。バイクは左端の第1通行帯しか走れない=20日午後、那覇市前島

 全国で最後まで沖縄に残っていたバイクの走行制限が、9月末で姿を消すことになった。バイクが幹線道路で一番左の第1通行帯だけを走らなければならない規制で、業界団体が解除を訴えていた。県警はバイク事故の減少などを理由に解除に踏み切り、右側の車線も走れるようにする。(社会部・玉那覇長輝)

 現在、規制が残っているのは国道2路線。県警交通規制課によると、国道330号の普天間(宜野湾市)-古波蔵(那覇市)間の約15.5キロは8月末までに解除する。もう1カ所、国道58号の嘉手納南(嘉手納町)-城間(浦添市)と、勢理客北(浦添市)-旭橋(那覇市)の2区間計約19.7キロは9月末までに解除する。

 県警は関連工事をすでに入札。今後、道路標識を撤去し、道路上の標示も削除する。

 規制は1983年、バイクの車線変更時の事故が多かったことなどを理由に始まった。他府県でも同様の規制はあったものの、徐々に解除され、沖縄のみに。そのため近年、県内のバイク販売店からは改善を切望する声が上がっていた。

 県オートバイ事業協同組合は複数車線ある道路でバイクが右折する際、何度も車線変更を余儀なくされ、かえって危険だと訴えてきた。バイクをレンタルした観光客が検挙されることも多く「沖縄だけなぜこんなルールがあるのか」と不満が相次いだという。

 組合は10年ほど前から、県警や県議などに規制解除を要望。バイクの死亡事故減少や交通マナーの向上などを受けて、県警は数年前から段階的に規制を解除してきた。

 組合の宜野座朝洋理事長は完全撤廃について「ライダーの声が届いてうれしい」と評価。その上で「事故や交通違反が増えてしまわないように、県警などの関係機関と連携し、交通安全に寄与したい」と話す。

 規制解除は50ccを超えるバイクが対象で、原付バイクは引き続き道交法に基づき全国で原則、第1通行帯を走る必要がある。

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