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ペットが誤って食べてもOK 沖縄県産おからで猫砂作り アース・ペット、廃棄予定分を再利用 西原町に製造拠点

沖縄タイムス+プラス / 2024年6月27日 11時9分

県産おからを原料に製造した猫砂

 アース製薬グループのアース・ペット(東京都)は廃棄予定の県産おからを主原料とした猫砂を開発し、7月中旬に西原町の製造拠点で生産を始める。まえさと(西原町)、金秀商事(西原町)の豆腐製造工程で出るおからを使用する。同社として商品を自社製造するのは初めて。県産品の製造を足がかりに、県内でのペット関連用品のシェア拡大を狙う。8月中に県内で販売を開始し、年間15万袋の販売を目指す。(政経部・大川藍)

 猫砂は猫用のトイレに敷き、水分を吸収するチップのこと。木材や紙、鉱物を使用することが多く、おからも原料として使われる。アース・ペットが開発したおからの猫砂は水分を吸収しても崩れにくく、食品由来のためペットが誤って食べても健康への影響はないという。使った後は燃えるごみに出せるのも特徴。

 国内で豆乳や豆腐の副産物として発生するおからの1割近くが産業廃棄物として捨てられており、県内でも2400トンが廃棄されているとみられる。アース・ペットは廃棄予定のおからを資源として活用し、県産品として付加価値を高めて販売する。

 まえさとや金秀商事から乾燥おからを買い取り、西原の工場で商品を製造する。両社は生おからを乾燥するための乾燥機を導入した。いずれもおからの廃棄にはこれまで多額の費用を払っていたという。

 アース・ペットは金秀商事の青果配送センターの敷地の一部を借り受け、猫砂製造のための設備を整備した。徳島にも工場を持つが、製造は行わず、生産委託した商品の箱詰めのみ行っていた。西原での製造が軌道に乗れば、海外にも同様のビジネスモデルを広げる考えだ。

 アース・ペットは蚊取り線香や虫よけスプレーなど、ペット用の虫ケア市場でトップシェアを持つ。沖縄生産課の岡元和仁課長は「猫砂を起爆剤にアース・ペットを知ってもらい、沖縄でのシェアを拡大したい」と話す。

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