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「誰も僕を見捨てていない」「自分の過ちに向き合えた」 沖縄少年院で意見発表会 将来の夢語り更生誓う姿に保護者が涙

沖縄タイムス+プラス / 2024年7月19日 7時30分

 沖縄県糸満市真栄平の沖縄少年院(村上勝院長)で5日、2024年度意見発表会が開かれた。同院は現在、15~20歳の35人が在院している。四つの寮から選抜された7人が「家族のために、私の決意と夢」「私の目指すもの」などの題名で発表。それぞれが将来の夢を語り、更生を誓った。(社会部・知念祥吾)

 「僕が僕である理由」との題で発表した少年は、自分が血のつながりのない施設の夫婦に引き取られて育てられた境遇と、血縁上の家族にあった葛藤を告白。自分と家族の存在について悩んだ過去を打ち明けた。

 実の親と生活する周りの友達との違いにショックを受け、育ての親につらく当たり、非行に走った後悔を口にした。

 少年院で自分と向き合う中で、家族の優しさに気づいた。姉からの手紙や育ての親の「お母さんにとってのあなたは、いつまでも変わらない」との言葉に触れ、「誰も僕を見捨てていない」と気づいたという。たくさんの人を傷つけた分、これからはたくさんの人を支える立場になりたいと決意を示した。

 最後の発表で、「最後の決意」とのタイトルで発表した少年は、自分が非行に明け暮れる過程で友人が離れ、両親を傷つけた過去を明かした。

 「人間は年を重ねるにつれ、自分を変えるのが難しくなる。そこで諦めたら自分みたいになるぞ」。尊敬していた先輩の言葉を少年院で思い出し、現在、刑に服する彼と同じ道をたどらないと心に決めた。

 周りに支えられ、自分の過ちや弱さに向き合えたと語る。今を更生できる「最後のチャンス」と捉え、一日一日を大切にしたいと力を込めた。

 発表会には保護者や関係者ら約70人が集まり、少年たちの話に耳を傾けた。保護者が涙する姿もあり、最後の少年が発表を終えると会場は温かい拍手に包まれた。

 意見発表会は毎年夏に開催されるが、コロナ禍の影響で昨年は規模を縮小して開催。今年は4年ぶりに例年と同規模で開催した。

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