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嘉手納町議会、抗議決議と意見書を全会一致で可決 常態化する米軍嘉手納基地でのパラシュート降下訓練

沖縄タイムス+プラス / 2024年7月24日 10時53分

米軍嘉手納基地で常態化している米軍によるパラシュート降下訓練に厳重抗議する意見書を全会一致で可決する嘉手納町議会=24日、沖縄県嘉手納町役場議場

 沖縄県の嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は24日の臨時会で、米軍嘉手納基地で常態化している米軍パラシュート降下訓練に厳重抗議する決議と意見書の両案をそれぞれ全会一致で可決した。沖縄防衛局などの日米関係機関に対し、嘉手納で降下訓練の全面禁止と伊江島補助飛行場滑走路の改修が完了するまで訓練を県外、国外で実施するよう求めた。

 意見書では、日本政府が嘉手納基地で降下訓練を実施するのに例外と強調している「不定期」や「小規模」などの理由に対し、降下訓練の人数が昨年12月の4人から今年7月には36人に増えていると説明。「小規模とは言えない」と指摘し、「不定期」についても悪天候で中止した5月を含めるとほぼ毎月実施していると批判した。

 提案者の當山均基地対策特別委員長は「嘉手納基地における負担軽減に逆行しており、日米両政府に例外的措置の撤廃を強く求める」と訴えた。

 賛成討論で嵩原妙子氏は「米兵による少女誘拐暴行事件など卑劣な犯行が続く中、降下訓練も強行されている。町議会として抗議の声を訴え続けたい」と述べた。

 米軍によるパラシュート降下訓練は原則、伊江島補助飛行場で実施することで日米が合意している。

 米軍は伊江島の滑走路の不具合で米軍機の離着陸に適さないとし、嘉手納での訓練を例外として実施している。今月8日には4月19日以来、約3カ月ぶりに訓練した。今年に入って5回実施しており、年間の訓練回数は2019年の4回を超えて過去最多となっている。

 一方、米軍は今月2日、伊江島補助飛行場でパラシュート降下訓練を実施していたことが判明。嘉手納町議会は基地運用の「ダブルスタンダード」として反発した。

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