台風一過の沖縄は再び猛暑へ 新たなお出かけスポット続々登場 パリ五輪での県勢の活躍も見逃せない！【7月20日～26日タイムス＋プラスから】

台風は遠ざかったけど…

　今週、沖縄県内では台風3号の影響で荒れた天気が続きました。先島諸島に最接近した24日午後には、大型で非常に強い勢力だったため、猛烈な風が吹き与那国島で最大瞬間風速50.2メートルを観測したり、石垣市内で街路樹が根こそぎ倒れたりしました。

　幸いにも人的被害はありませんでしたが、大雨により地盤が緩んでいる所もあります。引き続き、土砂災害や浸水被害、高波などに警戒が必要です。台風には慣れている沖縄ですが、改めて、防災・減災のための対策を確認したいと感じました。

　台風が遠ざかり、少しは過ごしやすくなるかと期待しましたが、気象予報士・崎濱綾子さんの人気コラム「うちなぁ季節めぐり」によると、28日（日）から再びかなりの高温になる予測だそうです。

　今年は海面の表面だけではなく、海の深い所まで暖かいエリアが広がっているため、今回の台風通過による海面水温の変化は小さかったのかもしれません。

　崎濱さんは、熱中症対策の必要性を呼びかけています。どういう症状が熱中症なのかも分かりやすく図解で説明していますので、ぜひコラムを読んで備えてください。

観光名所になりそうな予感

　23日にリニューアルオープンした、国道58号沿い浦添市牧港の「ブルーシール牧港本店」。午前11時オープンにもかかわらず、開店前から約400人が列をつくりました。7時半から並び一番乗りを果たした福岡県在住の男性（44）は、前日午後に沖縄入りしたそうで、ブルーシールのアイスを食べた後その日のうちに福岡に帰ると話していました。びっくりしたのですが「ここでしか食べられない味も、アメリカンな雰囲気を感じられるところも好き」と魅力を語ってくれました。

　2002～2011年の間、ブルーシールの社長を務めていた苅谷奨治さんにもお会いできました。苅谷さんは「当時は業績も苦しく、オフィスも雨漏りしていた」と振り返ります。社長就任当時、6期連続赤字だった同社。苅谷さんは経営改革に着手し、県外にもフランチャイズ店舗を展開し、黒字転換・累積損失の一掃などに手腕を発揮しました。「後輩やスタッフたちが頑張り、こんなに愛されていて本当にうれしい」と笑顔を見せていました。ブルーシールの歴史を振り返ることもできる新装・牧港本店の様子を、こちらの記事でもチェックしてみてください。

国際通りで事業者支援

　国際通りにも立ち寄りたい場所ができました。沖縄海邦銀行は29日から、国際通り沿いにある旧松尾支店敷地内で、事業者が商品をPRする「かいぎん森のマルシェin国際通り」を開きます。10月までの期間中、県内の中小企業8社が交代で出店して自社の商品を紹介・販売するといいます。

　事業者にとって、財務・経営リスクを抑えながら人通りの多い国際通りに出店し、テストマーケティングに利用できるチャンスで、県民や観光客にとっては、これまで知らなかった新たな商品やサービスと出合える機会にもなります。県内の99.9％を占める中小企業が成長し、沖縄経済や地域の発展にもつながることが期待できます。どんな商品が売られているのか、何度行っても新しい発見がありそうで、オープンが楽しみです。

マッコウクジラがつくる香料

　マッコウクジラの腸内で生成される結石「竜涎香（りゅうぜんこう）」という希少な香料をご存じでしょうか。私は初めて知りました。県内の海岸で発見され、国内での発見は近年5例目といいます。

沖縄県史にも記述があり、琉球王国時代には貴重な輸出品として扱われていたといいます。どんな香りがするのでしょうか。きっと高貴な香りがするのではないでしょうか。そもそも、いつ、誰が、この石を香水の原料にしようと考えたのか、歴史をたどりもっと調べてみたくなるロマンがあります。

ちばりよー！オリンピアン

　いよいよ、パリオリンピックが開幕しました。県内で民泊事業を営む松村理恵さん（50）が聖火リレーランナーを務めたというこちらの話題も注目を集めました。そして大会期間中、5競技に県出身者や県関係の選手が出場します。

　出場する競技は、自転車ロード、重量挙げ、サッカー、アーティスティックスイミング、水球と幅広く、正直、ルールを勉強するところから始めなければいけないなと感じています。順位がつくスポーツ競技ですが、メダルの色や順位よりも、まずは世界最高峰の舞台で競技できることを楽しんでほしいなと思います。その上で少しでも納得のいく結果となるように、遠い沖縄から応援したいと思います。チバリヨ―！！

　金曜日には、突然の訃報が県内外に衝撃を与えました。宜野湾市の松川正則市長が、出張中の東京都内で亡くなりました。宜野湾市だけでなく、県全体の発展や課題解決のために尽力した松川市長のご冥福を心からお祈りいたします。

　今週のデジ編チョイスはデジタル編集部の川野百合子が担当しました。