“音楽の甲子園”閃光ライオット ファイナリストに沖縄から2組 Crazycastleと友利あゆ 7日に決勝
沖縄タイムス+プラス / 2024年8月6日 10時0分
TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」とソニーミュージックが主催する、10代のミュージシャン限定の夏フェス「マイナビ閃光ライオット2024!」のファイナリスト10組に、沖縄県内からCrazycastleと友利あゆの2組が勝ち残っている。応募総数3078組から、3次審査を経て選ばれた。ファイナルライブ審査は8月7日に東京のZepp DiverCityで開催され、当日の様子は「SCHOOL OF LOCK!」のYouTubeチャンネルで生配信される。「音楽の甲子園」とも位置付けられる閃光ライオット。Crazycastleと友利あゆにそれぞれ、開催が目前に迫る中、思いの丈を聞いた。(文・写真=ライター・長濱良起)
興南高生5人のエンタメ集団「Crazycastle」
Crazycastle(クレイジー・キャッスル)
Risa(ギター、ボーカル)Tsubasa(ドラム、ボーカル)Tadaaki(ベース、ボーカル)ヤマグチ(ギター)KARIN(キーボード)の興南高校3年生5人から成る「エンタメ集団」。中高一貫校で同級生歴6年目の団結力を生かして、演奏もステージングも一つになったパフォーマンスが光る。
-ファイナル進出を知った瞬間はどんな気持ちでしたか?
Tadaaki 安心しました。自信は間違っていなかったんだなと。演奏がうまいバンドはたくさんいるので、自分たちがどこで勝とうかと考えた時に「誰よりも会場を盛り上げれば良いんだ」と戦略を立てていました。
Risa 全国に行くのがずっと目標だったので、うれしくて泣いていました。興南の軽音部から行くのは初めてなのでうれしいです。
-結成のきっかけを教えてください。
Risa 中2の時に学校の「3年生を送る会」で、軽音楽部の顧問の先生と一緒に組んだバンドが前身でした。
バンドを結成して約3年半ではあるが、メンバーそれぞれの楽器歴は長い。ギターボーカルのRisaはギターを6年間、ギターのヤマグチはバイオリンを14年間、キーボードのKARINはピアノを15年間、ドラムボーカルのTsubasaもピアノを14年間やっている。ベースボーカルのTadaakiは小5からDTM(デスクトップミュージック、パソコンでの音楽制作)を始め、ダンスミュージックの制作に没頭しているなど、音楽的なバックボーンも幅広い。
-曲作りはどのように進めていますか?
Tadaaki Risaが弾き語りで作ってきたものを基にして、全員でセッションしたり、パソコンで音を足したりして仕上げています。
-第3次審査で披露した楽曲「ORANGE HEARTs」について聞かせてください。
ヤマグチ 学園祭のために作ったんですよ。オレンジは興南のカラーなので、曲名にはそんな裏テーマも含んでいます。
(※「ORANGE HEARTs」配信リンクはこちら)
-サビの歌詞では「南を興せ」と歌っていますね。
Tadaaki 興南生を応援したいっていう意味で歌い始めたんですけど、今では「沖縄を盛り上げる」という意味に進化させて「南を興せ」って歌っています。
-この曲では3人でそれぞれメインボーカルを取っていますが、男女混成という意味で楽曲のキーはどうやって合わせていきましたか?
Tadaaki Risaの声が結構低めなので、男性キーでも全然いけました。
ヤマグチ TadaakiとTsubasaの声が高めなので、ちょうど良かったです。
KARIN 高音部分のコーラスを担当しています。(歌う人数が多い分)みんなの声が気持ち良く聞こえるように歌うことを意識して練習しています。
Tsubasa (心がけているという点では)ドラムはステージの後ろの方にあるので、楽しんでいる自分を見せるために、ライブ中は誰よりも笑っています。
-本番に向けての意気込みをお願いします。
Risa 自分たちらしいパフォーマンスをやって、ゆくゆくはメジャーデビューなどで大きな存在になっていきたいです。
真っすぐ感情を乗せる弾き語りシンガー 友利あゆ
友利あゆ
読谷高校3年生のシンガー・ソングライター。自らの経験を原動力にした率直な歌詞を曲に乗せ、エモーショナルに歌い上げる。
-ファイナル進出、おめでとうございます。決まった時を振り返っていかがでしたか?
「自分は絶対に受からない」って思っていたんですよ。人気がある人やすでに有名な人も落ちていましたし、自分の言葉やメロディーに自信がなくて。ファイナリストに決まった時は夢かと思って、翌朝が来るまで信じられませんでした。
-音楽を始めたきっかけを教えてください。
軽音楽部に入ったんですけど、ずっと幽霊部員みたいな感じで、高1の冬から楽器を始めました。バンドも組んでいましたが、自分の性格は突き進んじゃうタイプなので、ソロが合っているんだろうなと思って、1人で表現するようになりました。
-曲作りや弾き語りスタイルはいつから始めたんですか?
今年(2024年)に入ってからです。弾き語りを始めるようになったきっかけは、あいみょんの『生きていたんだよな』という曲です。すごくストレートな歌詞に思いが詰まっている迫力に圧倒されて。自分も、社会のことや思ったことを表現して、伝えられる歌手になりたいと思いました。アコースティックギターは電源が不要でどこでもできるので、ギター1本と歌だけで伝えられる可能性を感じました。
-路上ライブも積極的にしていますね。
アメリカンビレッジの海岸沿いでやっています。去年の6月に全財産が5円だった日があって(笑)、路上でやってみようかなと思ったのが最初です。高校のジャージーを着て歌っていました。
明るく元気よく、屈託のない表情で話す友利あゆ。ただ、予選通過曲でもある『名も無き声』では「白黒に見える世界 何が正解かわからず」「感情なんてなかった方が傷つかないのに」と、今まで乗り越えてきた、もしくは乗り越えようとしていることを力強く歌う。独特のデザインが個性的なブランドOvationのアコギをかき鳴らしながら。
-ミュージシャン・友利あゆの芯となる部分はどこにありますか?
今まで負の感情が多い過去だったんですよ。つらい思いもたくさんしてきたんですけど、その思いや経験を無駄にしたくなくて。音楽があればそれらを有効活用できると思いました。自分の過去を救ってあげて、自分の今を良くしたいです。
自分には音楽しかないって思っています。自分がしたいことしか頑張れなくて。そういう意味では消去法ではあるんですけど、今の自分としては「音楽で食っていくしかない」という思いがあって、続けています。
出演者は全10組
Crazycastleと友利あゆ以外のファイナリストは以下の通り。
プライドの高い深夜のコンビニアルバイト(千葉県)/LaDybug(広島県)/皆川溺(東京都)/Yukky(愛知県)/Halogen(宮城県)/LOM(茨城県)/インタールード(大阪府)/admires(宮城県)
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