1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

医療や福祉関係者がお祭り 8月11日(日)西原町 介護美容や占い 「沖縄のターザン」も登場

沖縄タイムス+プラス / 2024年8月7日 17時0分

「LIFE ART MATSURI」を主催する株式会社Life artの田中雄一郎代表(中央)と、看護師の砂川侑依さん(左)、金城裕介さん=7月26日、宜野湾市内

 沖縄県内の医療福祉従事者が中心となって運営するイベント「LIFE ART MATSURI ー沖縄こども未来プロジェクト チャリティーイベントー Vol.1」(主催・株式会社Life art)が8月11日午前10時から午後4時まで、西原町の西原さわふじマルシェで開催される。約20店舗が集まり、8つのステージが繰り広げられる同イベントの最大の強みは、運営者や出店者自身の多くが医療福祉の従事者・経験者だという点だ。普段、病気や加齢などで外出が難しい人でも、安心して家族や仲間とイベントを楽しむことができる。同イベントの主催者であり、訪問看護ステーションを運営するLife artの田中雄一郎代表も看護師。「安心安全のイベントで外に出るきっかけを作れたら」と多くの来場を呼び掛ける。

LIFE ART MATSURI vol.1 | Instagram

「制度を超えた支援を」と自ら地域へ

 当日は飲食や雑貨の販売、ワークショップの出店が並ぶ。やんばるの森や海で年間300日以上生活する「沖縄のターザン」ことKidzy(キジー)さんも登場してトークなどを行う。イベントの収益金は「沖縄こども未来プロジェクト」に寄付する。

 開催のきっかけになった出来事の一つは、訪問看護でケアをしている7歳の小児がん患者が「外に出て遊びたい」と願いを持ち続けていることだった。訪問看護では、保険制度内で時間と回数に上限が定められており、田中代表は「制度を超えた支援をしたい」と常々心に抱いていた。

 「特に高齢の方にとっては、医療従事者に敷居の高さを感じてしまうこともあります。自分たち医療者や福祉者の側から地域に顔を見せたいです」として行動に移した。

 障がいを抱える人もまた、出店者や出演者として参加する。頸椎(けいつい)を損傷した男性が展開するアパレルブランド「Alleyoop(アリウープ)」のポップアップ(期間限定)出店や、病気を抱えた子どもたちとその家族が夢を書いたパネルを掲げてウオーキングを披露するステージなど、障がいの有無に関わらず、自己実現の場を作り出す。

 ほかにも、占わない占い師、介護美容、重そうアート、サボテンと飲食、ハンドメイドアート、アロマ虫除けスプレー、赤ちゃんのスタイなどの販売や多彩なキッチンカーが出店する。

医療福祉業界経験者のセカンドキャリアも支援

 患者や当事者への直接的な責任が伴い、肉体的にも精神的にも負担がかかる場面に直面する医療や介護の現場。離職する人の中には、新しい生き方を模索している人も多いという。今回のイベント出店の中には、元理学療法士によるコーヒー店、元看護師によるバーガー店、元ヘルパーによるクレープ店などが並び、医療福祉経験者のセカンドキャリアを後押しする。

 「(看護師などの)資格はあくまで資格であって、その人がこれまでとは別のことを始めたいと思った時に、縛られることなく前向きに挑戦してほしいという思いがあります」と話す田中代表。一方で、医療福祉従事者・有資格者同士の交流を促すことで多様な働き方を知ってもらい「潜在看護師などの資格者がまた現場で働けるきっかけをつかめたら」とも語る。

年2回の定期開催目指す

 LIFE ART MATSURIは今後、年に2回程度の定期開催を目指す。田中代表は「健康な人も病気と向き合っている人も、みんなで遊びましょう」と話し、地域で助け合う社会の実現を一歩ずつ前に近づけている。

 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください