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沖縄・本部町営市場を取り壊しへ 耐震基準を大幅に下回る 入居店は「皆さん困っていて不安」 町は支援を検討

沖縄タイムス+プラス / 2024年9月5日 8時14分

取り壊しが決まった本部町営市場=2日、本部町渡久地

 沖縄県本部町は3日までに、今後2~3年をめどに同町渡久地の町営市場を取り壊すことを決めた。建物の耐震性が基準を大幅に下回ったことが要因。町は今後、関係課でつくるプロジェクトチームで跡地利用の内容と、入居店舗へどのような支援ができるか検討を進める。(北部報道部・松田駿太)

 町営市場は2階建ての鉄筋コンクリート造で、延べ床面積は1846平方メートル。1966年の完成から58年が経過している。町によると7月時点で37区画に28店舗が出店している。

 建物のコンクリートのひび割れや、雨漏りがひどくなったことを受けて、町は昨年度から市場の「耐力度調査」を業者に依頼。今年7月に出た調査結果では、耐震性が基準を下回り「構造上危険な状態にある建物」と判断された。

 町は耐震補強して現存させることも検討したが、建物の構造上難しいとして断念した。入居店舗にはこれまで説明会を2回開催し、取り壊しの方針を伝えた。

 現時点で跡地利用の具体的な内容は決まっていないが、今後北部振興事業などの国の補助メニューを使い、地域の活性化につながる施設整備を模索する。一部市場のような機能も残せるか検討する。町の並里力産業振興統括監は「行政として安全面を優先した上で、入居店舗の皆さんの商売も守りたい」と説明。今後入居店舗にどのようなサポートができるかの検討も続けるとした。

 市場で飲食店を営む知念沙織さんは、危険な市場の取り壊しには理解を示した上で「新店舗の場所やお金の工面など、自分たちのお店の将来を決めるのに最低5年はかかる。町は真摯(しんし)に店舗の意見を聞いてほしい」と要望した。

 市場通り会の奥野美和会長は「皆さん困っていて不安を抱えている。今後各店舗の意向をまとめて陳情を出すことも考えたい」と話した。

(写図説明)本部町営市場

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