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1946年以降、最も暑かった沖縄の夏 9月上旬は“台風の卵”があちこちに

沖縄タイムス+プラス / 2024年9月6日 16時0分

 

 気象庁では6〜8月を「夏」と定義しています。今年の沖縄の夏を振り返っていきたいと思います。

 2024年の夏(6〜8月)、沖縄地方の平均気温平年差は1946年の統計開始以降、+0.9℃と1位タイ記録となりました。(2016年+0.9℃)

 特に7月の沖縄地方の平均気温は、地域平均平年差で+1.2℃と7月としては統計を開始した1946年以降で最も高く、これまでの1位だった2016年の+0. 8℃を大きく超える記録更新となりました。最高気温35℃以上の猛暑日が最も多くなったのは、那覇(那覇市樋川)と安次嶺(那覇空港)の8回で、8月17日(土)の安次嶺が8月最後の猛暑日となりました。

 今年の記録的な暑さの要因として、沖縄地方は6月下旬の梅雨明けから8月上旬にかけて、夏の太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多くなったことや、上空の偏西風が例年よりも北側に偏り、沖縄付近には暖かい空気が入りやすくなっていたこと、さらに、台風接近などによる大きな影響がなく、海面水温が高くなったことや地球温暖化の影響などが考えられます。

 最新の熱中症による救急搬送人員(消防庁調べ)は、8月26日(月)~9月1(日)の週は前週よりも12人減って63人でした。夏の時期を振り返ると、梅雨明け直後から7月上旬にかけて急激な増加が特徴となりました。今後は、夏の暑さからステージが変わってくるものの、気温の高い状態がまだ続きますので、引き続き体調に気を付けながら過ごしていきたいものです。

台風ラッシュ? 今後の発生に注意

 9月12日(木)の太平洋高気圧の予想を見てみますと、「?」で記した部分が、高気圧の間に入っています。これは、沖縄地方に熱帯擾乱(じょうらん)が影響する恐れがあります。9月に入り、フィリピン付近や熱帯地域では、台風の卵となる雲があちらこちらで見られます。

 今後台風になるのか、動向に注意が必要です。

 9月5日(木)に「高温に関する早期天候情報(沖縄地方)」が沖縄気象台から発表されました。沖縄地方は暖かい空気に覆われやすくなる予想で、12日(木)ごろからかなりの高温になる予想として注意を呼びかけています。(かなりの高温の基準:5日間平均気温平年差+1.1℃以上)
本日9月6日(金)は、沖縄本島地方と八重山地方に熱中症警戒アラートが発表されています。

週明けの那覇は曇りや雨の見込み

 9月22日(日)にかけての那覇の天気と気温の予想を見てみましょう。9日(月)〜11日(水)にかけて、曇りや雨の見込みです。これは、沖縄の南東の海上にある熱帯低気圧やその周辺からの湿った風の影響が考えられます。その後は概ね晴れる予想となっていますが、今後の台風や熱帯低気圧の発生にご注意ください。

 気温は、平年の値よりも高く、最低気温は27℃くらい、最高気温は32℃くらいの日が多くなる見込みです。

7日は雷雨の時間帯も

 7日(土)の沖縄地方は高気圧に覆われて晴れるものの、南海上からの湿った空気の影響で、雷雨の時間帯がありそうです。空模様の変化にお気を付けください。熱帯低気圧に近い大東島地方では、激しい雨に注意が必要です。沖縄地方の沿岸の海域では、次第にうねりを伴い、波がやや高くなるでしょう。

崎濱綾子
気象予報士/防災士(株式会社ウェザーマップ)
 沖縄県宜野湾市生まれ。ミスはごろもとして地元の観光大使を務める。RBC琉球放送でラジオ・テレビのリポーター、QAB琉球朝日放送で気象キャスターを担当。2005年に沖縄初の女性気象予報士となる。2005~2016年3月までRBC琉球放送の夕方のニュース番組で月~金曜日の気象キャスターを担当。2016年4月から東京の本社で勤務。Yahoo!ニュース動画出演・記事執筆を担当。Yahoo!ニュースエキスパート。好きな天気現象は、夏至南風(カーチーベー)。

 

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