マリアンヌ東雲が魅せた那覇公演 彩Sayaは東盛あいかと与那国語コラボ曲も【動画あり】

彩Saya（左）とのコラボ楽曲を与那国語で披露する東盛あいか＝9月1日、那覇市のOutput

　ロックバンド・キノコホテルのマリアンヌ東雲ら4組が出演するイベント「夏のメモリー」が9月1日、那覇市のライブハウスOutputで開催された。バンドスタイルとはまた違う、ソロのマシンパフォーマンスを軸としたサウンドに会場は縦ノリモード。彩Sayaが与那国島出身の東盛あいかをフィーチャリングした「夜の祭～ユル ヌ ウマチー～」では、東盛のドゥナンムヌイ（与那国語）のラップが乗っかり、この2人でしか成しえない「沖縄の音」を響かせた。

メロディアスに大正昭和の世界観 有村製薬株式会社

　「DJ ARAKEMO。CRU」が出演者転換時のDJを務める中、トップバッターとして登場したのは有村製薬株式会社。ボーカルの「社長・精矛°(くわしぽこ)」とギターの「会長・硫酸.(りゅうさん)」からなる大正・昭和がテーマのレトロメタルバンドだ。モニター画面を持ち込んで映像と歌詞を流し、音楽だけではなく視覚でも世界観を作り込んだ。1990～2000年代のメロディアスなビジュアル系要素を色濃く出し、さらに歌謡メロディーを織り込んだ「ハイカラ東京タワー」では、東京から故郷や家族を思う心情を切なく描いた。

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彩Sayaにしか表現できない沖縄音楽

　8月に沖縄電子少女彩から改名したばかりの彩Saya。この日の前日にはアルバム「彩:Saya」をリリースした。日本の前衛音楽シーンの最古参とされる灰野敬二ともユニット「精魂」を結成し2022年に作品をリリースするなど、各方面からの評価も高い。手元のリズムマシンをリアルタイムに操作しながら、沖縄音楽と電子音を独自に組み合わせた個性ある音楽性のみならず、歌や舞踊でも観客を一気に引き込み、彩Sayaにしかできない「沖縄」を表現してみせた。

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THCBOYSはMV公開後初のステージ

　ボーカルのホセヤ・バラーザ 、ギタリストのメガネコ・ユタカ、DJのレスリー・ケンからなる陽気でダンサブルな音を奏でるバンドTHCBOYS。今回のイベントタイトル「夏のメモリー」にぴったりだ。この夏にプールサイドで撮影した「ring formation」のミュージック・ビデオ発表後初のステージとなった。後半からは女性ボーカルの白井銀も参加して4人の新生THCBOYSもお披露目した。

ring formation / THCBOYS | YouTube
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マリアンヌ東雲 圧巻の存在感

　台風接近中でマリアンヌ東雲が沖縄入りできるか危ぶまれる中無事に開催。沖縄公演を前に「いつもと同じことをやってもしょうがない」と、10日ほど前から使用機材を急に一新したというマリアンヌ。その場で音を録音していって重ねていく「ループ芸」にも挑戦し、音楽を楽しむ姿そのものがすでにショーだ。シンセサイザーやサンプラーのみならずバイオリンの音色も次々重ねていく。最後はダンスミュージックとして再構築した沖縄民謡の「ユイユイ」を伸びやかな歌声で届けると、フロアの観客は指笛で応えた。

マリアンヌ東雲 | X
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