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調査・分析 環境支える 南西環境研究所 [SDGs取り組み紹介][AD]

沖縄タイムス+プラス / 2024年9月25日 15時58分

環境にかかわるさまざまな検査・分析作業を行う社員=西原町・南西環境研究所

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現には企業の在り方も重要だ。制定から10年目、企業の間にはある気付きが生まれている。「SDGsって、日々業務で取り組んでいることの中にあるのでは」。17の項目は日ごろの企業の在り方を「持続可能な社会づくり」という切り口で捉え直す、深めるためのものさしに過ぎないと。自らの足元を深く掘り、企業価値を再確認し、地域社会と共に成長していく経営を目指すことでSDGsに取り組む県内企業の姿と展望を紹介する。各社の取り組みは多数の項目に関連していることから、紙幅の都合もあり、各記事ごとに項目マークは付けない形をとった。(企画・制作 沖縄タイムス社営業局)

 空気、水、土壌…。安心・安全が保たれていて当たり前、と思われている私たちの生活環境は、法で定められた基準値に照らして絶え間なくチェックされている。その化学的な判断材料を作るのが「検査・分析」で、そこに南西環境研究所(西原町、田中弘美代表)の仕事がある。

地域と目指す持続的発展

 同社の業務は、動植物調査、アスベスト調査、シックハウス測定、産業廃棄物の分析・測定、地域の農業用水、水道水の相談まで多岐にわたる。2019年、勉強会を皮切りにSDGsの取り組みを開始。「海・陸の豊かさを守ろう」「住み続けられる町づくり」など項目が社業と合っていると社員が実感したことで仕事へ誇りが生まれ、「業務から何か発展させられないか、役に立てないかという視点で動くようになった」(総務経理室の宮国泰誠主任)。

 関連して、西原町の下水道接続促進活動も始めた。同社はもともと業務で下水道や河川の調査・分析を行っており、業務の関連から発展し、地域貢献に繋げられないか検討していたところ、河川や海辺の水質に直接関連する下水道接続支援にたどり着いた。町内の下水道接続率は高められる余地があると知り、一軒ずつ訪問してデータで接続の必要性を説明する普及活動を発想した。西原町から業務として引き受けることで、活動の認知性を高め訪問先である町民の不安軽減を図ることができた。また、啓発ポスターも制作し町内全小中学校に寄付した。

 同社理念には「地域社会への貢献度を高め 社の持続的発展を追求する」という一文がある。SDGsの視点を踏まえつつ、取り組みの事業化も意識しないと、持続可能にならないと考える。継続した先に「実際の河川環境が少しでも改善していけばいい」(田中代表)。また、学童保育を訪ね実験を交えて水質を学ぶ機会をつくるなど、次世代育成へも注力する。「子どもたちに自然環境や化学に目を向けてほしいし、仕事に生かす道があると伝えたい」(田中代表)。

【業務内容】環境の計測、調査コンサルティング
【住所】西原町字東崎4-4

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