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究極のリサイクル工場 琉球セメント [SDGs取り組み紹介][AD]

沖縄タイムス+プラス / 2024年9月25日 15時59分

1450度の高温焼成の釜「キルン」と、(左から)仲村渠かのんさん、藤田郁夫さん、仲宗根慧人さん、久貝和也さん=名護市安和・琉球セメント屋部工場

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現には企業の在り方も重要だ。制定から10年目、企業の間にはある気付きが生まれている。「SDGsって、日々業務で取り組んでいることの中にあるのでは」。17の項目は日ごろの企業の在り方を「持続可能な社会づくり」という切り口で捉え直す、深めるためのものさしに過ぎないと。自らの足元を深く掘り、企業価値を再確認し、地域社会と共に成長していく経営を目指すことでSDGsに取り組む県内企業の姿と展望を紹介する。各社の取り組みは多数の項目に関連していることから、紙幅の都合もあり、各記事ごとに項目マークは付けない形をとった。(企画・制作 沖縄タイムス社営業局)

 19万トン。琉球セメント(浦添市、喜久里忍社長)の屋部工場で年間に受け入れている廃棄物の量だ。セメントは石灰石など複数の原料を調合、焼成し、冷却する工程を経て出来上がる。廃プラスチックや木くず、ごみ処理場から受け入れた焼却灰など多岐にわたる廃棄物が、原料としても、焼成する時の熱エネルギー源としても使われ、セメントへ姿を変えている。

 焼成工程の1450度という高温が鍵だ。「セメント産業は究極のリサイクル工場。高温で廃棄物を焼成することでダイオキシンなど有害物質を無害化でき、また、焼成後の灰もセメントの原料として生まれ変わります」(同社)。

循環型社会への貢献 誇り

 同社は1959年、「郷土の資源で郷土をつくる」という理念のもと設立。同社のセメントは、石灰石を含め原料のほとんどを県内調達している「県産品」だ。1986年に県内発電所の石炭灰を受け入れて以降、廃棄物の有効利用を加速させている。今後も受け入れを拡大し、30年までに石炭の使用量を28.2%削減、CO2排出量を15.6%減らす目標を立て、脱炭素に向け取り組んでいる。

 高温焼成する釜「キルン」の側に立つと、内壁を隔てても熱が空気から伝わってくる。屋部工場生産部の藤田郁夫部長は「沖縄で出たごみを工場で処理すること、地域に、循環型社会に貢献することに、社員一同誇りを持ち取り組んでいます」と話す。宮城広昭工場長も「貴重な資源の石灰石を有効利用しながらリサイクル事業を拡大し、企業としての必要性、存在価値の向上を図りたい」と展望を語った。

 また同社は、地域貢献活動の一環として、工場のある名護市安和区在住の学生を対象とした奨学金制度の創設や石灰石の採掘跡地の緑化活動、ビーチクリーンなどに取り組みSDGsを推進している。

【業務内容】セメント製造・販売
【住所】浦添市西洲2-2-2(本社)

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