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NAHAマラソン完走への道 シューズ選びや正しいフォームなど 専門家に聞いてみた

沖縄タイムス+プラス / 2024年9月26日 12時36分

ランニングシューズ選びについて説明する古堅徳洋さん=10日、スーパースポーツゼビオ宜野湾店(竹花徹朗撮影)

[第38回 NAHAマラソン]

 「第38回NAHAマラソン」が12月1日に開催される。朝夕は暑さが和らぐ日もあり、本番に向けた練習に熱が入る頃ではないだろうか。マラソンに欠かせないシューズ選びや正しいフォーム、自宅でできる簡単なトレーニング法を専門家に聞いた。(社会部・末吉未空)

最適フィット 足型で分析

スーパースポーツゼビオ 古堅さんに聞く

試着は夕方以降

 マラソンに欠かせないのがシューズだ。各メーカーからさまざまなデザインや機能を兼ね備えた商品が並ぶが、初心者はどれが最適か悩んでしまうだろう。そこで、スーパースポーツゼビオ宜野湾店マネジャーの古堅徳洋さん(39)にシューズ選びのポイントを聞いた。

 古堅さんは「デザインなどで選びがちだが、自分の足に合うシューズを選んでほしい」と強調する。合わないシューズを履いて走った場合、足にフィットせず、けがにつながる危険性があるからだ。

 マラソン初心者には「軽量で反発性が高く、クッション性があるもの」を薦める。厚底のシューズはクッション性が高く、衝撃を和らげることができる。

 マラソン経験者には、ソールにカーボンが入ったシューズがお薦め。反発性に優れており、跳ね返りがあるため、少しの力で前に進みやすくなると説明した。

 さらに自分の足に合うシューズを探すためには「足長、足幅、足裏のアーチ」を基に選ぶことが重要だという。ゼビオ宜野湾店では3D足型計測器を使い、自分の足を数値で確認・分析することができる。静止時だけでなく、歩行時のバランスの分析も可能で「感覚ではなく、データを可視化できるのがポイント」と話す。

 分析したデータを基にシューズを選ぶ際は、自分の足長より0.5~1センチ大きいシューズを選ぶのが良い。少しゆとりがある分、靴ひもをしっかり結ぶと効果が得られる。足幅は、甲部分に当たる「アッパー」に収まるシューズを選ぶ。特に外反母趾(ぼし)や足幅が大きい人は足幅が合っているか、試し履きで確認するよう促した。

 足は午後にかけてだんだんとむくみ始めるため、試し履きをするなら夕方以降がベストだという。古堅さんは「この機会に自分の足を理解してシューズを選び、大会に臨んでほしい」と呼びかけた。

マイ中敷き 走り後押し

足裏ケアや体全体の支え

 ゼビオ宜野湾店では、10~15分で自分の足に合った理想のインソール(中敷き)を作ることができる。走りの土台となるのはシューズだが、インソールは足裏のケアや体全体の支えに適している。

 古堅さんによると、ほとんどの人が歩行や体のバランスに崩れがあるという。

 足裏のバランスが崩れると足首や膝、腰や背中にも影響を及ぼす恐れがある。筋肉や関節に痛みがあるときは土台が崩れている可能性があり、見直す必要がある。

 足裏では特に、土踏まず部分の「アーチ」が重要だ。幼い頃からサンダルや草履を履いているとアーチがつぶれ、足裏のバランスが整っていないことがあるという。アーチを支えるためにもインソールが必要となる。

 インソールを使用することで、ふらつきを少なくする効果が期待できる。さらに足だけでなく、体全体の負担が軽くなるのもうれしいポイントだ。

 古堅さんは「マラソンに限らず普段使いできるので便利。自分の足に合ったシューズを選んで、けがなく走ってほしい」と話した。

フォーム 三つの部位が鍵

「へそ下」に力 「肩甲骨」寄せる 「骨盤」前傾

走り方や練習法 ジスタス伊地さんに聞く

「日頃から体づくりを」

 参加者がけがなく完走を目指せるよう、ジスタス浦添トレーニングジム主任の伊地裕貴さん(32)に正しいフォームや練習方法を聞いた。

 快適な走りを目指すには足腰などの負担を軽減するため、正しいフォームを覚える必要がある。伊地さんは「実は、腕の振りや脚の運び方よりも体の中心にある三つの部位を意識することが大切」と説明する。

 一つ目はへそ下4~5センチにある「丹田」に力を入れること。走る時には体のバランスが重要で、しっかりした体幹を維持するために、丹田が上下、左右にぶれないように固定する。

 二つ目は肘を引いて走る際、「肩甲骨」を中心に寄せるようにする。肩甲骨に意識を向けると下半身の動きが促され、スムーズに前へ進むことができる。

 最後は「骨盤」を前傾にして胴体を安定させること。上半身と下半身がいかに連動するかがポイントだ。

 フォームが整い、いざ走る時は代謝を上げるためにも朝のうちにランニングすると体にいい。身に付けたフォームを忘れないためにも、練習は3日以上空けないようにする。

 目線は10~15メートル先を見て、呼吸が苦しくなってきたら息を吐くことに集中。さらに「NAHAマラソン当日までに、3時間または30キロ走を行うと、本番を想定した練習になる」と話す。

 器具を使わず、自宅でできる簡単なウオーミングアップ法とトレーニング法も聞いた。

 ランニング中のけがの中で、多いのは膝の故障。日頃から膝回りの筋肉を伸ばすことが準備の一つとして重要だ。下半身の筋力を鍛えるには「ランジ」が効果的。胸を張って片脚を立て、もう片脚の膝を床につける。立てている脚の膝が、つま先より前に出ないよう、まっすぐ真下に腰を落とす。これを10~15回繰り返すと筋力アップにつながるという。

 また肩甲骨の動きを良くするため、手のひらを下に向けて両肘を背中側に引くと、ストレッチ効果が期待できる。

 伊地さんは「事前の練習と日頃の体づくりが大切だ。正しい方法でけがなく練習を重ねてほしい」と語った。

出場者の話題 募集中

 沖縄タイムスは「第38回NAHAマラソン」に出場する皆さんのさまざまな話題を募集します。

 「○○の思いを胸に初挑戦」「親子3世代、一家総出で参加」「完走したらプロポーズ」「○○の記念」など心温まるチャレンジやユニークな話題を募ります。寄せられた情報を基に、記者が取材に伺う場合もあります。

 宛先はNAHAマラソン事務局、メールepisode@naha-marathon.jpに名前、電話番号、話題の内容をお送りください。またはこちらから投稿をお願いします。

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