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少しずつ秋めいてきた沖縄 生物多様性や環境保護を考えたい【タイムス+プラスから21日~27日】

沖縄タイムス+プラス / 2024年9月28日 10時0分

 敬老の日や秋分の日が過ぎ、徐々に秋めいてきた気がします。気づけば2024年も残すところあと3カ月余り。あっという間です。

 今週も、政治、経済、地域と多くのニュースがありました。その中で、国内でも注目を集めたのは、自民党総裁選挙ではないでしょうか。27日に石破茂元幹事長(67)が新総裁となることが決まりました。沖縄の基地負担や経済振興について、今後何を語り、何を語らないのか、注目が集まっています。

自然や生物の多様性に触れる

 社会や地域からのニュースを見てみると、今週は自然や生物、生態系に関するニュースが多かったような印象を受けます。

 まずは、沖縄市で有毒の特定外来生物のオオヒキガエル1匹が見つかったというニュース。浦添市より北の本島で確認されるのは初めてということで、沖縄県が情報提供を呼びかけています。繁殖力が強いといい、一度定着してしまうと防除するのに多額の予算や時間がかかることになり、生態系に影響を及ぼすことが懸念されます。

 また、全身茶色の珍しいカラスが捕獲されたり、国内での観察例が極めて少ないカノコバトが確認されたりもしました。

 沖縄本島北部のやんばるの森には、自然が多くあり多種多様な貴重な動植物が生息していますが、軍隊による残留物も多くあります。生物多様性の維持や自然環境の保護の観点からもしっかり向き合わないといけない課題だと思います。

CO2削減を目指して

 環境保護の観点で言えば、経済面のこちらのニュースは広く普及してほしい商品だと感じました。

 従来の商品に比べて二酸化炭素を80%も削減できるとか。花ブロックは鉄筋コンクリート造の建物でも日射を遮り風を通して省エネする、沖縄建築の代表的な建材です。廃棄されていたバイオマス発電の燃焼灰を活用しながら、沖縄の伝統的な省エネ建材を作るという環境に優しい工法、資材が今後普及していくことを期待します。

 ウェブオリジナルで公開されている連載「スタートアップ・ノート」で取り上げているスタートアップ企業humorous(ユーモラス)の「ナイトコンシェルジュ」も、電力を使わずに光を放つ、環境に優しい商品です。

 県内では、不必要な光による環境への悪影響「光害(ひかりがい)」を減らそうと、国頭村の辺戸岬で公衆トイレに採用されています。東村では新しいナイトコンテンツの実証にも取り組んでいて、日常の防災、安全対策からエンターテインメントまで幅広く活用されてます。代表は、主に火力発電に頼る県内だからこそ二酸化炭素排出軽減に向けて「今後も沖縄で重点的に展開していきたい」と語っていました。県内での広がりに注目していきたいと思います。

困難乗り越える姿に共感

 困難を乗り越えて目標を達成する姿に勇気をもらうニュースもありました。

 「ステージ4」と診断された又吉宏樹さんは、つらい抗がん剤治療の中でもトレーニングを続け、ボディビルの大会で優勝。素晴らしい肉体美を見せてくれました。「同じ境遇の人に勇気や元気を与えたい」という又吉さんの言葉に心を打たれました。

 また、ウェブオリジナルで公開された、こちらの記事も多くの人に読まれました。

 運営するオンライン手話教室の受講者数は4千人。自身ががんと診断された時に変化に気付き、支えてくれた耳の聞こえない先輩やろう者への感謝が、事業を支えているといいます。聞こえる人も聞こえない人もコミュニケーションを取れる「誰にでも優しい社会」を目指す取り組みに共感させられました。ぜひこちらもお読みください。

 秋めいてきたとは言いつつ、まだ毎週のように台風の話題を目にします。27日午後3時時点で沖縄の南にある熱帯低気圧は今後台風に変わる見通しです。気象予報士の崎濱綾子さんのお天気コラム「うちなぁ季節巡り」によると、10月2日ごろにかけて、暴風域を伴い先島諸島にかなり接近する恐れもあるとのこと。みなさま、今後の気象情報にご注意ください。

 それでは、今週はこの辺で。デジタル編集部の川野百合子が担当しました。
 

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