読谷村ひき逃げ事件、現場近くに破損した車 嘉手納署 運転した人物追う

（資料写真）パトカー

　地域の祭りが開かれていた読谷村の渡慶次公民館近くの路上で29日夜、男女4人が重軽傷を負ったひき逃げ事件は、嘉手納署が30日午後6時半現在、引き続き車を運転していた人物の行方を追っている。殺人未遂や道路交通法違反（救護義務違反）、自動車運転処罰法違反（過失運転致傷）の疑いを視野に捜査している。

　はねられたのはいずれも同村在住で、15歳の中学3年の女子生徒2人と、介護職員の女性（52）、土木業の男性（58）。女性は骨盤や太ももの骨を折る重傷で、ほかの3人は足首の捻挫や打撲などのけがを負った。

　県警や地域住民によると、 車の運転者は同村の男性とみられ、事件前に酒を飲んだ状態で、被害者とは別の男性と口論になっていた。

　事件から約3時間後の30日午前0時ごろ、現場近くの駐車場で、事件に使用されたとみられる車が見つかった。運転席のドアの窓ガラスが割れ、サイドミラーなどが破損していた。署によると、事件前後に、駐車中の別の車計5台に衝突していた。

　事件を受けて、署は村内の現場から近い3小学校の登下校の時間帯でパトロールを強化した。地元の渡慶次小学校では通常、学校敷地内での車の乗り入れを禁止しているが、児童の安全確保を最優先とし、30日は車での送り迎えができるようにした。玉那覇文隆校長は「子どもたちの心のケアや安全を守ることが第一」と話した。