1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

出産経験がある女性の4割が発症 「骨盤臓器脱」予防策に道 琉球大学など 日本人の遺伝的な要因の一つを発見

沖縄タイムス+プラス / 2024年10月1日 9時36分

骨盤臓器脱の遺伝的要因について説明する琉球大学の前田士郎教授(右)ら=西原町・琉球大学

 子宮やぼうこう、直腸などが下がってしまう疾患「骨盤臓器脱」について、琉球大学や理化学研究所などの研究チームは30日までに、日本人女性の遺伝的な要因の一つをゲノム解析で発見した。将来的に研究が進み、発症前に遺伝的リスクを判定できるようになれば、早期の予防策で重症化を防ぐことが期待できる。

 骨盤臓器脱は、自覚症状のない軽症例を含めると出産経験がある女性の約4割が発症するといわれる。加齢や肥満、生活習慣などの後天的要因の他、生まれつきの体質など遺伝的要因もあるとされるが、詳細は分かっていない。

 研究では遺伝的要因に着目。病気のリスクを高める可能性のある遺伝子を見つける「ゲノムワイド関連解析」を行い、約7万7千人のデータを解析した。その結果、11番染色体のWT1と呼ばれる領域が強く関連することが分かった。疾患のなりやすさに関係する遺伝子を持つ割合は、本土出身者に比べて県出身者の方が低いことも分かった。

 琉大の前田士郎教授は「これまで欧米人に対する研究はあったが、日本を含む東アジア人の分析は世界初。今後、サンプルを追加して大規模な解析ができれば、メカニズム解明に向けた手掛かりとなる」と強調した。(社会部・下里潤)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください