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「慰安婦問題」伝えてきた在沖朝鮮人・金賢玉さんの思い出語りあう 「平和は自分たちでつくっていかないと」しのぶ会に90人、遺志を継ぐ決意

沖縄タイムス+プラス / 2024年10月14日 10時30分

金賢玉さんの映像を見て、生前の金さんとの思い出を語るしのぶ会の参加者=9月21日、那覇市・沖縄大学アネックス共創館

 【那覇】在沖朝鮮人で「慰安婦」問題を伝えてきた金賢玉(キムヒョノク)さんをしのぶ会が9月21日、那覇市の沖縄大学アネックス共創館で開かれた。会場とオンライン合わせて約90人が参加。金さんと共に沖縄の平和を追求してきた人たちや、県外の朝鮮学校の学生たちが金さんとの思い出を語り「遺志を継ぐ」と決意を語った。

 金さんは1972年、朝鮮総連沖縄県本部設立を機に夫の金洙燮(キムスソプ)さん(故人)と来県し、定住。戦時中に日本軍「慰安婦」として朝鮮半島から沖縄に連れてこられ、戦後も沖縄で暮らした裴奉奇(ペポンギ)さん(故人)と交流し、死去するまで寄り添った。

 しのぶ会に参加した東京大学特任研究員の金美恵さんは、金さん夫妻との出会いで「在沖朝鮮人という存在、その人たちの歴史があるということを気付かされた」と振り返る。「先生は気高い方。沖縄と東アジアの平和、朝鮮半島の統一のために生き抜いていくんだという先生の信念に基づく気高さだったと思う」としのんだ。

 弁護士の白充(ペクチュン)さんは「金さんは『平和は祈るだけではなく、自分たちでつくっていかないといけない』というお話をされていた。遺志を継いでいきたい」と悼んだ。

 歌手の海勢頭豊さんは「従軍慰安婦」にされた女性たちにささげる「トラジの花」のほか「月桃」を歌った。オンラインでは、以前、金さんの講演を聞いた県外の大学生や高校生からもメッセージが寄せられた。

(社会部・當銘悠)

 

(写図説明)金賢玉さんの映像を見て、生前の金さんとの思い出を語るしのぶ会の参加者=9月21日、那覇市・沖縄大学アネックス共創館

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