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[社説][2024 衆院選]沖縄選挙区に16人 有権者に選択肢を示せ

沖縄タイムス+プラス / 2024年10月16日 4時0分

 第50回衆院選が15日に公示され、県内の4選挙区に前職7人、元職1人、新人8人の計16人が立候補を届け出た。27日の投開票に向けて12日間の選挙戦が始まった。

 今回の沖縄選挙区の特徴は、従来の「オール沖縄」対自公勢力の構図に変化が生じていることだ。

 大票田の那覇市を含む1区には4人が立候補した。

 当初、れいわが新人を擁立する方針だったが、公示間際の11日夜になって取りやめることを発表し、オール沖縄の分裂が回避された経緯がある。

 ただこれまで、3連勝している前職を支援していた那覇市長は、今回は自民候補の支援に回っている。2022年の参院選で、一定票数を確保した参政からも立候補した。対する自民も保守系無所属の候補と競合するなど情勢は流動的だ。

 2区にはオール沖縄と自民の他に、維新や参政、無所属の計5人が立候補した。3区は、自民とオール沖縄に加え、参政が名乗りを上げるなど、各区とも混戦模様となっている。

 4区ではオール沖縄が候補者の一本化で折り合えず、立民とれいわがそれぞれ候補を擁立する結果となった。前職の自民とともに維新も立候補している。

 沖縄選挙区に16人が立候補するのは12年の19人に次ぐ多さだ。沖縄の声を国政に届けるためにも活発な論戦を期待したい。

■    ■

 前回21年の衆院選では、オール沖縄と自公が2勝2敗で拮抗(きっこう)した。

 あれから3年、辺野古の新基地建設を巡って国はこの間、全国にも例がない代執行に踏み切った。軟弱地盤という大きな課題を残したまま、大浦湾側の埋め立てを本格化させている。

 基地問題では、石破茂氏が総裁選で掲げた日米地位協定改定も大きな争点だ。

 石破氏は自衛隊の訓練を強化するため米国に自衛隊の訓練場を造り、米国での自衛隊の法的地位を定めるために地位協定を改定する必要があると主張している。本紙の候補者調査では、石破氏の改定案に賛否が二分している。

 また岸田文雄政権下で進んだ、自衛隊の「南西シフト」に伴う基地負担についても有権者の関心は高い。物価高や子どもの貧困などを巡る問題も待ったなしである。

■    ■

 前回21年の衆院選の県内投票率は、前々回を1.48ポイント下回って54.90%だった。民主党(当時)が政権交代した09年には64.95%に達したが、その後は50%台半ばで下げ止まりが続いている。

 今回の衆院選の結果は、来夏の参院選や26年の県知事選にも影響を与える。

 最大の争点は自民党の裏金事件や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を巡る政治改革である。

 各候補者は、有権者の関心を引くだけでなく、耳の痛い現実も含めて、有権者に多様な選択肢を示すべきである。

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