沖縄地方の真夏日解消は少し先に 大型の台風21号、30日には暴風域を伴って沖縄に接近の恐れ

 

　10月も下旬ですが、沖縄県内各地では最高気温30℃を超える真夏日が続いています。各地のこれまでの真夏日の遅い記録を見てみますと、11月中旬に真夏日となった所もありました。

過去には11月中旬に30℃超えも

那覇　1898年11月16日　30.7℃
名護　1974年11月8日　30.2℃
久米島　2008年11月7日　30.2℃
宮古島　1998年11月15日　30.0℃
石垣島　2016年11月19日　30.1℃
西表島　2016年11月19日　30.2℃
与那国島　2015年11月18日　30.2℃
南大東島　2023年11月10日　30.1℃

　先週のコラム「この暑さはいつまで　30℃超えの真夏日が続く沖縄　ようやく終わりが見えてきた」でも紹介させていただきましたが、そろそろ真夏日解消に向かう見込みです。ただ先週の予想よりも、少し遅くなりそうです。

　真夏日が遅くなった要因として、東シナ海を通過した前線などの影響で暖かく湿った空気が入り続けたことが考えられます。

　この先、11月10日(月)にかけての天気カレンダーを見てみますと、来週10月30日(水)ごろにかけて最高気温30℃以上の真夏日が続く予想です。

ススキ開花 平年より9日遅く

　本日10月25日(金)に、ススキの開花を観測したと沖縄気象台から発表がありました。平年よりも9日遅く去年よりも5日遅い開花となりました。1956年の観測開始から、4番目に遅い開花となりました。

　24日(木）に「高温に関する早期天候情報（沖縄地方）」が沖縄気象台から発表されました。沖縄地方はこの先、暖かい空気に覆われやすいため30日(水)ごろからかなりの高温になる予想として注意を呼びかけています。（かなりの高温の基準:5日間平均気温平年差＋1.6℃以上）

台風21号の進路に注意

　来週にかけても平年の気温を上回る暑さはしばらく続きそうですが、11月上旬ごろには、真夏日は次第に解消へ向かう見込みです。来週10月29日(火)ごろから11月1日(金)ごろにかけては、台風21号の影響で荒れた天気となる恐れがあり、今後の台風の進路に注意が必要です。

　10月25日(金)午前6時に、マリアナ諸島で大型の台風21号が発生しました。台風は今後、西寄りに進み、29日(火)ごろから北向きに進路を変えて、30日(水)には暴風域を伴い強い勢力で沖縄の南へ進む見込みです。沖縄地方では台風の接近に伴い、来週は雨や風が強まる恐れがあります。早めの台風への備えをお願いします。

27日は衆院選投開票日 天気回復

　27日（日）は衆院選投開日です。今週は各地でまとまった雨が降りましたが、週末は沖縄本島地方で天気が回復に向かうでしょう。大東島地方も晴れそうです。一方、宮古島地方や八重山地方では、26日(土)は湿った空気の流れ込みにより、天気の急変にご注意ください。今週末の最高気温は県内各地で30℃前後の予想です。

　また、石垣島では26日(土)の最低気温は28℃の予想となっています。朝晩も暑さに注意が必要です。石垣島では、10月の最低気温が高い記録として、2017年10月9日に28.6℃を観測しています。

崎濱綾子
気象予報士/防災士（株式会社ウェザーマップ）
　沖縄県宜野湾市生まれ。ミスはごろもとして地元の観光大使を務める。RBC琉球放送でラジオ・テレビのリポーター、QAB琉球朝日放送で気象キャスターを担当。2005年に沖縄初の女性気象予報士となる。2005～2016年3月までRBC琉球放送の夕方のニュース番組で月～金曜日の気象キャスターを担当。2016年4月から東京の本社で勤務。Yahoo!ニュース動画出演・記事執筆を担当。Yahoo!ニュースエキスパート。好きな天気現象は、夏至南風（カーチーベー）。