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船が唯一の交通手段 「陸の孤島」の小中学校、100周年を100人で祝う 廃校の危機乗り越え 沖縄・西表島の船浮集落

沖縄タイムス+プラス / 2024年10月27日 18時12分

記念撮影する船浮小中学校の関係者や地元住民ら=20日、竹富町西表の船浮小中学校

 【西表島=竹富】 西表島最西端の船浮集落にある竹富町立船浮小中学校(山城篤校長、児童生徒4人)で20日、創立100周年記念式典・祝賀会が開かれた。住民や卒業生、かつての教員など、県内外から約100人が集まり、学びやの節目を祝った。(八重山支局・矢野悠希)

 約40人が暮らす船浮は、隣の白浜集落までは船が唯一の交通手段で「陸の孤島」とも呼ばれる。

 同校は1924年に「船浮部落学校」として開校。過去には廃校の危機もあったが、ことし創立100年を迎えた。校門のそばには記念碑が新たに設置され、前泊正人町長らがこの日にテープカットしてお披露目された。

 式典では小学6年時に石垣市内から転入した中学2年の砂川麗(うるは)さん(14)が生徒を代表してあいさつ。船浮での初めての運動会を振り返り「大きい学校では保護者は自分の子どもを応援するが、ここでは地域みんなで僕たちを応援してくれる。ここで優しくしてもらったように、困っている人を助けられる人間になりたい」と語った。

 同校の100周年記念事業期成会の池田卓会長(45)は「集落が元気であっても学校が続いていくことは当たり前ではない。船浮に学校があることがどんなにありがたいことか」と謝辞を述べた。期成会から同校へ草刈り機や洋式トイレなどが寄贈された。

 祝賀会の余興では児童生徒と参加者で行進曲ダンスを踊ったほか、婦人部による船浮の伝統舞踊「石の屏風」、歌手である池田会長の弾き語りが披露された。

 30年前に同校で勤務していた浦添市の宮城若子さん(57)は「70周年記念の時に、なぜか集落みんなでグラウンドを70周走った」と懐かしんだ。卒業生で現在は名古屋市に住む桃原由勝さん(48)は「いつも古里を思っています。また帰って来たい」と目を細めた。

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