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Coccoさんらが沖縄の底にあるもの表現 舞台「沖縄のウタ拝」来月から公演 想像し、咀嚼し、訴える

沖縄タイムス+プラス / 2024年10月28日 11時33分

「沖縄のウタ拝2022」で歌うCocco=2022年12月17日、東京・渋谷区文化総合センター大和田さくらホール(小笠原大介東京通信員撮影)

 「OKINAWAという島が紡ぎつづけているもの」をテーマに音楽と映像、踊りが融合する舞台「沖縄のウタ拝」。主宰するピアニストの辺土名直子やシンガー・ソングライターのCocco、琉球古典音楽家の大城建大郎、画家の山川さやからが等身大の沖縄、平和への祈りを表現する。9回目となる今年は11月10日の沖縄のほか、東京と大阪でも公演する。2015年にプロジェクトを始めた辺土名は「沖縄の優しさの背景や沖縄の文化の華やかさの底にあるものを表したい」と話した。

 「沖縄のウタ拝」の初回公演は15年。辺土名は「戦後70年の節目に何かをやらないと、という焦りのようなものが爆発して始まった」と振り返る。高校の同級生のCoccoや大学で知り合った斎藤洋平(VJ・映像)らに声をかけ、プロジェクトが始動した。

 「沖縄と言ったら、にぎやかで華やかで…と思い浮かぶけれど、その下にあるものは何か、沖縄の人の優しさの背景にあるものは何だろう」と考えながらステージをつくっていく。

 辺土名が県公文書館などで探してくる画像や映像の素材には、沖縄の歴史の悲しさ、つらさを伝えるものもある。参加するアーティストそれぞれが自分の中で想像を膨らませて咀嚼(そしゃく)することで、見る人、聞く人に訴えるものがあると辺土名は信じている。

 「私は故郷の沖縄のことを一生懸命考えるが、他の県、どこかの国でも起こっていることがある。終演後のアンケートに『沖縄はつらいですね』ではなく、『自分の故郷を大切にしようと思いました』という声が多いのがうれしい」

 22年の公演を基にしたアルバムも制作した。公演ではセッション性が強かった音楽が、アルバムのレコーディングを通して「シュッとまとまった」感覚があるという。辺土名は「音楽をどこまででも広げていけるという可能性を感じる」と話し、今年のステージへの思いを新たにした。

 沖縄公演は11月10日午後4時半から、浦添市のアイム・ユニバースてだこホールである。出演は辺土名、Cocco、糸数知、仲村逸夫ら。アートワークスの作品提供は照屋勇賢ら。

 東京公演は11月29、30両日に渋谷区文化総合センター大和田のさくらホールで。大阪公演は12月10、11両日に吹田市文化会館メイシアターで。開演時間や入場料などの詳細やアルバムの情報は「沖縄のウタ拝」のサイト(https://utahai.okinawa/)参照。問い合わせは事務局、電話070(3803)7905。(社会部・真栄里泰球)

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