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「おいしさを突き詰めたい」 “利きコーヒー”で全国V 沖縄出身の新田さん スタバの選手ら223人に勝ち世界大会へ

沖縄タイムス+プラス / 2024年11月9日 11時37分

「利きコーヒー」の全国大会で優勝し、来年6月の世界大会に出場する新田博章さん=5日、沖縄タイムス中部支社

 沖縄県宜野湾市出身でコーヒーマイスターの新田博章さん(30)がこのほど、「カッピング」と呼ばれる“利きコーヒー”を競う全国大会「ジャパン カップテイスターズ チャンピオンシップ2024」(主催・日本スペシャルティコーヒー協会)で優勝した。来年6月にはスイスで行われる世界大会に日本代表として出場する。新田さんは「日本人として初の世界大会優勝を目指して頑張りたい」と意気込みを見せる。(中部報道部・吉川毅)

 全国大会は10月11日に東京都内であり、全国から224人が出場した。三つのカップに入ったそれぞれのコーヒーをテイスティングし、その中から違う味のコーヒーを一つ選ぶ競技で、全8問の正解数と全問回答にかかったタイムを競う。

 大会にはコーヒーを扱うスターバックスやトーホーといった企業に所属する選手も多く出場する中、新田さんは無所属で出場。8問中6問を正解し、タイムは4分36秒。2位に3分以上の大差をつけた。

 新田さんがコーヒーと出合ったのは、大学卒業後に神戸市の喫茶店で働いた時のこと。「コーヒーは産地が違うだけで味が変わる。おいしさを突き詰めたい」と幅広く奥の深いコーヒーの味に魅力を感じ、カッピングの大会にも参加するようになった。日本スペシャルティコーヒー協会認定のコーヒーマイスター、全日本コーヒー商工組合連合会認定のコーヒーインストラクター検定2級を取得した。

 その後、沖縄市にある自家焙煎(ばいせん)コーヒー店「豆ポレポレ」で働き、焙煎の技術で世界大会に挑戦を続ける代表の仲村良行さんから刺激を受けながら、カッピングに取り組んできた。

 新田さんは「酸味の強弱、後味が続く長さ、口当たりなどで判断する。大会ではリラックスしながら、これまでの経験を生かす」と話し、40~50カ国の代表が出場する世界大会に向けては「3年前にも世界大会に出場し10位だった。課題を克服して前回の雪辱を果たしたい」と力強く語る。

 現在は宜野湾市で自身のコーヒー店開業に向け準備中。「大好きなコーヒーの魅力をもっと多くの人に知ってもらえたら」と笑顔で話した。

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