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「文化の殿堂」に惜別 旧那覇市民会館 解体工事前に棟下式 跡地には支所などが集まった複合施設を建設

沖縄タイムス+プラス / 2024年11月15日 18時3分

那覇市民会館の解体を前に、敷地内で開かれた棟下式=14日、那覇市寄宮(金城健太撮影)

 那覇市寄宮にある旧那覇市民会館の解体・撤去工事を前に14日、同所で感謝と惜別の意を込めた棟下式(むねおろしき)が開かれた。15日から解体工事が始まり、2026年2月に完了する見通し。

 跡地には新真和志支所や中央公民館、中央図書館、カフェなどが集合した「新真和志複合施設」が建てられる。建設に伴い、那覇市は6月に沖電開発グループを事業の優先交渉権者として選定。同グループは特別目的会社「WELLNA MAWASHI」を設立し、事業を推進している。14日は「取毀(とりこぼち)の儀」などを行い、安全を祈願した。

 知念覚那覇市長は「旧那覇市民会館は本土復帰など沖縄の転換期に立ち合いながら、時代の変遷とともに歩んできた。本市本県の近代の歴史において果たした役割は大変大きい」と指摘。「新真和志複合施設が地域ににぎわいと交流を生み出すランドマークとなることを期待している」とあいさつした。

 沖電開発の仲里武思社長は「複合施設には市民会館の雨端を再現し、ひんぷんを部分復元するなど歴史的価値の継承に努める」と話した。

 旧那覇市民会館は米軍統治下の1970年に建設。「文化の殿堂」として親しまれ、優れた近代建築としても評価されてきたが、老朽化により2016年から休館を余儀なくされていた。(社会部・玉城日向子)

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